『私変人共と部屋に閉じ込められました』【銀.魂】3

【制限時間-三十分】沖田.総悟 ページ12

ありす 様 リクエスト 🙇‍♀️


『近ぇ』


「こんだけ狭けりゃ仕方ねぇでさぁ」


　私の股の間に沖田くんの体が入って、お尻しか私は地面についてないから割と痛い。ていうか体もっと離せ。スカートめくれるだろうが。


『もっとそっち行ってよ』


「無理ですねぃ」


『いや割とあいてますよ』


「気の所為でさぁ」


　気のせい気のせい、と身体を近づけてくる。気のせいじゃないんだよな。【制限時間-三十分】と聞こえてくる声にげっそりとする。


「Aさん、なんか香水つけてやす？」


『え？』


「いい匂いしやすよ」


『あー、さっきお風呂入ったばっかだったし、』


「へぇ」


　少しした頃に沖田くんが私の首元の匂いを嗅ぎ始めた。香水？と首を傾げるとすり、と擦り寄ってくる。直毛が肌にあたる度擽ったい。


『っ、ん、嗅ぐなっ』


「俺、この匂い好きですぜぃ」


　しらんわ！と匂いを嗅がれる羞恥から顔が赤くなる。私の首に顔を埋めるのをどうにかして欲しい。と考えていれば、ぴっ、と音と共にぐるん、と身体が回る。


　いや、箱が回転した。予期してなかった私達は体勢が変わり、沖田くんのお腹辺りにだいぶしてしまった。咄嗟に沖田くんが私を抱えてくれたおかげでどこもぶつけはしなかったが。


『びっくりした、』


「…何処もぶつけてねぇですかぃ」


『うん、ありがとう』


　沖田くんは？と聞けば平気でさぁ、と返ってくる。【一定時間で箱は回転します】いや先に言えよ。


『ごめん上乗っちゃって』


「重ぇ」


『どつき回すぞ』


　まぁ重たいなら体勢を変えようと体を動かす。底面に膝を着いて足の裏が上を向いているのでいまいち思うように身体が動かないが。


「…！何してんでぃ」


『ん、体勢変えようと思って、』


　ちょっと我慢してね、と沖田くんの身体に手を付きながらもぞもぞ体を動かし出す私に沖田くんが制止をかけられる。首を傾げ、なに？と聞いても動くなとしか言わない。


『でも重いんでしょすぐ退くから』


「っ、動くなって言って、」


　ごり、とお腹辺りに何かが当る。え、と顔を上げる。本人は目を逸らし、腕で赤くなった顔を隠している。それでなんとなく硬いものが何なのか察し伝染したように私も顔に熱が集まってきた。


『ご、ごめん』


「喋んな」


『…へい』


　反省してその後は動かずできるだけ身体を離して耐えた。沖田くんがちゃんとした思春期だったことを忘れてた私が悪い。申し訳ない。
　

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