プロローグ ページ5
静弥くんの代表としてのお話も終わり教室へ戻る。
が、非常につまらない。
桜の花弁が散るのを眺めていたい。
『そういえば…
さっきおじいちゃんとお話してたけど何かあったの?』
ふと…先程の出会いを思い出す。
背の低い可愛らしいおじいちゃん。
2人に話しかけていたけど…内容までは聞き取れなかったから。
聞くなら今がチャンス。
「あぁ……弓道部が復活するから来ないかってお誘いを受けたんだよ。
湊は来ないって言うけど…千花は来る?」
弓道…
.
.
─お前は本当に役立たずだな…
─何のために産まれてきた…
─お前のようなグズ…
──ればいい…
──………ねば…………
──いな……なれば…
──ほろ……いい……
──きえ………
「………か……」
──あぁ……思い出す…
忌まわしき過去を…
飛べない鳥に生きる未来はない…
何かを…
望む権利は…
──ナイノダカラ…
「……千花!!…」
『っ……ぁ……せい…や…くん…』
「大丈夫?
さっきからずっと黙ってるけど…」
…
静弥くんは知らない…
知ってるのは…
湊くんと愁くんだけ…
『わ……たし…は…』
「千花も僕も弓道部に入るつもりはないから。
静弥には悪いけど…」
「…じゃあ…放課後来るだけでもいいから。
2人と一緒にやりたいから…
俺はいつまでも待つよ」
そう…言い残して静弥くんは教室へ戻った。
『わたし…ゆみ……こ…わい…の…』
「うん」
『昔みたいに……さわれ…ない…』
「うん」
『でも……すき…なの…
諦められない…から…
今日…行ってみたい…』
──だから…一緒に行こう
湊くん…
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←入学式
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おとうふまんじゅう | 作成日時:2023年4月6日 0時