Soldier of Hope 【ALKALOID】

マヨイSide ページ10

……藍良さんに話してしまいました。





私の過去のことを。





驚かれるのも無理ないですよね。





一彩｢マヨイ先輩、どうしたんだい？｣





マヨイ｢ひぃっ！｣





一彩｢体調が悪いのかな、先に戻っていても大丈夫だよ｣





マヨイ｢いえ、大丈夫ですよぉぉ……｣





一彩さんにまで勘づかれては、心配させてしまいます。





平静を装わなければ……





一彩｢あれ、姫様じゃないか｣






マヨイ｢？！｣






A｢え、えーっと……スペード……｣






一彩｢一彩だよ！よろしくお願いするよ！｣






一彩さん、なんでそんな普通に挨拶できるんでしょう……






羨ましいですぅぅぅ……






一彩｢夜の見回りをしているんだ、マヨイ先輩と一緒に｣






一彩さん……？今私の名前を呼びました……？！






マヨイ｢ひぃぃい！一彩さんなんで言ってしまうのですか……｣






驚いてつい情けない声を出してしまいました。






姫様の前で……。






あぁ、そんな不思議そうな表情で私を見ないでくださいぃぃ！






A｢マヨイさん、大丈夫です……？｣






マヨイ｢！……はい、大丈夫ですよ｣






こうやって微笑んで何事もないように装うことしか出来ない。






マヨイ｢姫様こそ、こんな遅い時間にどうされたのでしょう？｣






A｢あ、えっと……ちょっと考え事で眠れなくて…｣






一彩｢それは良くない、僕でよければ話を聞くよ！｣





A｢あ、いや、えっと……｣




マヨイ｢一彩さん、先程見回りをした際に１階の広間の窓を確認し忘れて閉まっているかもしれません。見に行っていただいてもよろしいでしょうか？｣





私は何を急に？自分でも言った言葉の意味がよく分からない。





一彩｢そうだったね！わかったよ！｣





マヨイ｢…………｣





A｢あ、あの……マヨイさん｣





マヨイ｢どうされました？｣





A｢私たち、1度会ったことがありますか？｣

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