Soldier of Hope 【ALKALOID】

マヨイSide ページ6

みなさんと一緒に見回りをしていると、押し花の入った栞が足元に落ちてきた。




マヨイ｢これは……？｣




藍良｢あ！それ、お姫様のだよね！｣




顔を上げると少し遠い場所に姫様が見え、栞を追いかけてこちらに向かおうとしていた。




私は姫様の方へ歩いていき、声を掛けた。




マヨイ｢落し物ですよ、姫様｣




A｢マヨイ……さん……？｣




姫様は驚いたような顔をされながら、私の名前を呼んでくださった。




覚えていてくださったんですね……




ただ、何となく自信がなさそうに呼んでくださった辺り、あの時の事は覚えていなさそうですねぇ……




マヨイ｢私の事を知って下さっていたのですね、光栄です。｣




この言葉を発するのが精一杯で……




姫様とお話できた事、名前を覚えて下さっていた事がとても嬉しく、同時に恥ずかしさも出てしまったがゆえにそれ以上は言葉が出ず、一礼をして去った。




藍良｢マヨさんいいなぁぁ！！お姫様とお話したのォ？！｣




マヨイ｢い、いえぇ！お話という程では……｣




巽｢姫様、マヨイさんのお名前を覚えておられたんですな｣




一彩｢そうなのか！凄いこと……なのか？｣




藍良｢当たり前でしょ？！お姫様に認知されてるんだよォ？！｣




巽｢羨ましい限りですな｣




皆様がなにかお話をされておりますが、あまり頭に入ってこないくらい頭が真っ白になってしまいました……




やっぱりもっと近くで……見守れるなら……




叶わぬ願いでしょうか。

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