貴方の綴れに生命の音を (ページ46)

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大きな音とともに、背面を殴打される感覚。

廊下に設置されているロッカーに

俺は背中から突っ込んでいた。

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丈「はぁ…っ、はぁ…、、ぁ…」

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見上げると

酷い顔色の丈さんが見える。

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丈「…ぁ、…りゅ、せ…、、？」

流星「…丈…さん…っ…、、、」

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俺は立ち上がって、

この人の元まで駆けていきたいと

そう

思った。

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俺たちの声に反応して、

わらわらと人が集まってくる。

何事かと聞かれて、

丈さんはへなへなと座り込んだ。

俺は、壁に手を添えてゆっくりと立ち上がる。

思ったよりも外傷はなく、

足首が強く痛むだけだった。

丈「……おれが、、」

丈さんの小さな震える声に

被せるように俺は言った。

流星「…っ…すみません、俺。鈍臭くて笑」

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青く変色した患部を見た丈さんは

それよりも顔を青くした。

手当を同僚に頼み、

それも終わった別室に

俺と丈さん、2人きり。

丈「ごめん、…、ごめん俺…」

丈さんは、俯いたまま。

震えた声を絞り出していた。

流星「違います、俺がしつこかった。

ごめんなさい。」

丈「、…いや…ちゃう」

顔を上げれば、

いつの間にか丈さんの目は

俺の奥を見ている。

丈「嫌やから、…、突き飛ばしたんちゃうくて…

それだけ、信じて欲しくて。」

澄み切った眼に、

俺は少し身震いをした。

それ程の気迫がその目にあった。

丈「人に触れへん。」

流星「………え、？」

丈「…拒絶症状、出てもうて。」

俺の身体はもう、人には触れへん。と

再び丈さんが言った。

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