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丈「そこ右。」
流星「はい。」
暖かい陽の光に申し訳なく思うような
けたたましい音を鳴らしながら、
道を開いていく。
流星「あ〜、そこか。」
大通りに面したコンビニの前。
2台のパトカーが
ランプをグルグルと光らせていた。
丈「……行こう。」
その後ろにつけて、車を降りる。
「とりあえず落ち着け、な？」
「ちょほんま、離せボケ！」
宥める声に、怒声。
5人の少年が、警官に押さえつけられていた。
俺たちもそこに駆け寄る。
丈「お疲れ様です。」
「こいつ、一緒頼むわ、」
丈「はい。、流星、あっち。」
流星「了解です。」
流星が向こうでまた暴れる少年の元へ行き、
俺はこの子をパトカーまで連れて行く。
丈「ほら、話はな、警察署で聞くから。」
「黙れジジイ！」
丈「せめてオッサンとかにしてや？」
「うるせぇ！ぶっ殺すぞ！」
丈「そらあかんからな、はい乗って。」
色んな暴言を受け入れつつ
身体を抑えて、車のドアを開けると
元いた警官が一緒に乗って、
俺はまた他の少年の応戦にかかろうとした。
丈「……ん？」
そこに見えたのは、
店の影に居る、もう1人の少年。
……6人目…？
丈「君、名前は？」
近づいてみると
俺よりも遥かに高い背と、長い手足。
丈「あの子ら、友達？」
「、……、、」
綺麗な顔の中にある目と
見上げる俺の目がしっかりと合った。
丈「とりあえず……一緒来てくれへんかな？」
「…………」
しばらくの無言の間の後、
彼のぷるっとした血色の良い唇が
……ふふっと笑う。
丈「…あっ！ちょ！！！」
瞬時に大きな身体が向きを変え
挑発するかのような目を見せて走り出した。
丈「…っ…流星！！」
他の少年の対応をする流星に呼びかけて、
俺はその背中を追う。
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作者名：まつだいら | 作成日時：2022年5月21日 20時
