貴方の綴れに生命の音を (ページ35)

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流星「卒園とか卒業とかは人生の節目やから。

ずっと記憶に残りますよ？

見に行ってあげたらええのに。」

丈「…やからあかんねん。」

流星「へ？」

丈「俺が行って、

悲しい記憶残すのはあかんやろ。」

流星「…………、、。」

丈「こういうの行ってええんは、

普通の親だけやから……笑」

流星「普通、って…そんなん、」

目を伏せる流星の肩をポンポンと叩いて

ブルーにさせてごめんなって謝る。

流星はそれに対して

俺いらんこと言いましたって謝罪を重ねるから、

色々考えてくれてありがとう、と笑った。

丈「まぁ、てなわけで

その日は式終わってから店でお祝いやから

俺は午前中から店の方手伝おうと思って。」

流星「あ、そうか。ほとけのざで。」

丈「そうそう。

今回は祖父母たちも来てくれるからなぁ、

久しぶりに俺も腕振るわなな〜笑」

何作るか聞かれて、ピーマンの肉詰めと即答すると

洋食屋なのにと苦笑された。

流星「……俺も久しぶりに、

きょろちゃんとこ行こかな〜笑」

流星と恭平は高校の同級生で、

“きょろちゃん”、“りゅちぇ”と呼び合う仲。

少し前、恭平に高校時代の流星の話聞いてみたら、

俺とつるんでた時点でわかるっしょ。

ギャルっすよ…って返された。笑

丈「今度非番の日にでも行ったれば？」

流星「一緒行きます？」

丈「……もう、その手には乗らん。笑」

流星「ちぇ。」

ほら、はよ戻れって背中を押して、

流星は自分のデスクに戻って行く。

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……と、その時。

管轄内で、少年事件発生の連絡が。

三丁目のコンビニで

少年ら5人による万引き、暴行。

丈「流星。」

流星「はい！」

制服の襟を整えると、

俺たちは警察署を飛び出した。

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