貴方の綴れに生命の音を (ページ32)

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大吾side

丈「よし、飛鳥いくで？」

飛鳥「こい！」

丈「…ほいっ！」

飛鳥「うりゃ！！」

大吾「うわ！星空〜！！」

星空「おれとる！！」

丈「飛鳥〜！走れ走れ！！」

・

ほとけのざで昼ご飯を食べたあと。

4人、公園で野球中……

星空「だいごにぃちゃん！はい！」

大吾「おっしゃ！！」

星空が投げたボールをキャッチ。

と、その目線の先で

一塁に見立てたバッグに駆け込む飛鳥。

飛鳥「せーーふ！！」

そしてそのまま丈くんとハイタッチ。

大吾「くそ〜！笑」

丈「次誰打つ？」

もうチームとかいう概念無いけど……笑

星空「おれ打ちた〜い！！」

丈「よし！ほなまた俺が投げるわ」

高校時代は野球部だった丈くん。

和也は体操部で、

俺は2人とは違う学校で陸上部。

…こんな遺伝子なわけで、

ふたりとも運動神経が悪いはずはなく。

丈「うぉ！！星空ナイスバッティング！」

大吾「うわまじか！」

大きく弧を描いた、柔らかいスポンジボールは

向こうの芝生の中に消えていった。

大吾「あ〜！」

飛鳥「だいごにぃちゃんがんばれー！」

走って追いかけると、後ろから聞こえる声。

大吾「飛鳥も走ってや〜！笑」

丈「大吾はやく〜笑」

拾ったボールを送球、

そしてまた走って戻る……、、

大吾「きっつ……、笑」

……あかん。

なんか急に老いを感じる、。笑

…で、定位置に戻ると、

バッターボックスには少年がひとり。

丈「よ〜し大吾！ホームラン打つからな！？」

大吾「は？ちょまって、休憩！休憩しよ！」

星空「パパいくで〜！」

丈「よしこい！」

飛鳥「だいごにぃちゃんあっち。」

大人気なく
プラスチックバットをフルスイングする丈くん。

大吾「ほんまに無理やって！！笑」

放たれた球を俺はまた追いかける。

・