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和也「あ、冷蔵庫にプリン入っとるから、
一緒食べよ〜！」
大吾「ん？どこどこ。」
和也「2段目の、カゴの中！」
大吾「うわ！ほんまやめっちゃ入ってる笑」
温かいお茶とプリン2つ、スプーン2本を
おぼんに乗せて持ってきてくれた大ちゃん。
リビングのローテーブルにコトンと置いて
また同じ場所に腰掛けた。
和也「ありがと〜！」
大吾「好きやなぁ、このプリン。」
受け取ったお茶で手をあっためて。
ふぅ〜と息を吹きかける。
静かだった水面に丸い波ができて、
湯気がメガネを曇らせた。
和也「それめっちゃ美味いねんもん。」
大吾「何処の？」
和也「小学校の近くやで？」
俺御用達の焼きプリン。
昔から通ってたお菓子屋さんの隠れた名物やねん。
このプリンきっかけで、その店の
パティシエのおじさんとも仲良くなれたし！
大吾「うんま。」
和也「せやろ？」
大ちゃんにつられて俺もパクリ。
いや、やっぱ美味い。
卵が濃厚で。
焼き目は香ばしくて、
カラメルは程良い苦さ。
あ〜…しあわせやぁ〜、……。
、
、
大吾「そう言えばお店は？大丈夫なん？」
和也「ん〜？全然平気。恭平も居るし、
忙しい時は恭平の従兄弟も手伝ってくれてん。」
大吾「へ〜、そうなんや。」
和也「謙杜くん言うて、今は高校生なんやけど。」
赤ちゃんおっても、店は続けてるし
なんなら厨房にも立ってる。
お客さんも、おなか撫でてくれたり、
ええお母さんや言うてくれたり、
みんな優しいんやで？
和也「後々は就職したいとか言うてくれて、
俺ほんま嬉しいわぁ〜笑」
大吾「ほな、お母さんなっても安心やなぁ笑」
和也「うん！」
プリンもぐもぐしながら
大ちゃんがほっとした顔するから
ぐっ！って親指立てといた。
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作者名：まつだいら | 作成日時：2022年5月21日 20時
