【7】19 ページ20
(和也side)
大吾「お邪魔しま〜す！」
和也「大ちゃ〜ん、いらっしゃい！」
日曜日の午後。
今日はお店お休みで、
大ちゃんも仕事お休みで。
なのに丈くんは出勤で！
お互いひとりぼっち寂しいやん、
一緒お話しよや〜！
みたいな感じで俺の家でお茶することになった。
大吾「おなか、大きなったなぁ〜笑」
和也「そらやってなぁ、予定日来月やもん！笑」
靴を脱いだ大ちゃんとリビングまで歩くと
手を添えてゆっくりエスコートしてくれる。
いつもそう。
転んだりしたら怖いねんもん！！って、
丈くんと同じこと言うてる。笑
ありがとう、と
おなかに手を添えてソファに腰掛けて、
大ちゃんはその向かいの床に座った。
和也「ここ座ればええのに。」
2人がけソファの
もうひとつの座面をポンポンと叩くと
大吾「顔みたいし、俺は床でええの。笑」
肌触りの良さで選んだカーペットを
さらさらと撫でながら大ちゃんは笑った。
大吾「……もうすぐなんやなぁ。」
和也「せやで、どうするもう〜！」
俺のおなかに居る、赤ちゃん。
俺と丈くんの1人目の子ども。
出産予定日は来月、5月。
大吾「俺、叔父さんかぁ…笑」
和也「せやで、大吾おじちゃん笑」
大吾「なんかめっちゃオッサン感無い？
その呼び方。笑」
じゃあ何がええん？って聞いたら
「大吾兄ちゃん」って即答。
大吾「和也、いつの間にか
兄ちゃんって呼ばんくなったんやもん」
和也「なんか大ちゃんの方がしっくり来てん笑」
大ちゃん曰く、
にいちゃん呼びにはロマンがあると。
なんやねんそれ笑
和也「あ、なんか飲む？」
そう言えば、と立ち上がろうとすると、
大吾「ああ、ええよ。俺やる！和也は座っとき」
って制される。
ありがとう、と素直に従って
俺はまたそこに座り直した。
大吾「和也麦茶？」
和也「うん！……あ、うちコーヒー無いねん。」
妊娠してカフェインを絶ってから、
俺はノンカフェインの麦茶を飲むようになり
コーヒーは家に置いてない。
丈くんには別に飲んでええって言ったけど、
和也が飲まんなら俺も飲まん！
こういうのは、一緒に我慢するもんやから！
……って。
大吾「丈くんらしいわ〜笑
ほな俺も、麦茶も〜らお。」
あったかくするからちょっと待ってな。
そう言って大ちゃんが、
マグに麦茶を注いでくれる。
その姿を、
俺はソファから眺めた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 195人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まつだいら | 作成日時：2022年5月21日 20時
