貴方の綴れに生命の音を (ページ15)

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丈「かぁぁ〜！！」

昼休み。

自分のデスクで、コンビニ弁当を開く。

流星「進みました？」

向かい側で雑穀米おにぎりを食べながら

顔を覗かせる流星に、

進みました？？やないねん、と毒を吐いてやった。

丈「分かりやす〜く面白〜くってなんやねん、

そういうざっくりした注文が

一番分からへんねんって！」

昨夜の埋め合わせとして流星から頼まれたのは、

今度行く中学校で使う

“非行防止教室”のスライドの作成。

「今までのじゃ、つまんないんで。

中学生、普通に寝ちゃうんで。

なんか面白くてわかりやす〜いの、

作ってください。」

そう言って渡された、

どっさりの資料。

「それで、どうせ作り直すなら

内容も見直して

一新しようってなったんですよね〜。」

要は、これ全部読んで要点掻い摘んで、

それを面白く、
学生が飽きないようなスライドにまとめろと。

丈「今日俺当直やで？

昼間っからこんなんじゃ、明日の朝までもたん。」

流星「やからこそ、体力温存やないですか。」

丈「あんなぁ、

身体で一番エネルギー使うんは脳やぞ。」

流星「はいはいわかったわかった。」

何故か後輩に軽くあしらわれ、

白い山に囲まれて食べる飯は

どうも味があまりしなかった。

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