貴方の綴れに生命の音を 番外編

僕らの決意と貴方の意志を ページ9

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和也くんが逝った後のほとけのざと恭平くん

謙杜くん 高校2年生


本編【14】から1週間程経った日のお話です


リクエストありがとうございます


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流星side



最後に見た和也くんの顔は不謹慎なくらい綺麗で、


同じく最後に見たきょろの顔は

酷く窶れていた。


お葬式までの1週間、

ご飯は喉を通らず

ほとんど水だけで生きていたそうだ。



謙杜『恭平くんの様子、

見に行ったげてほしいです。』



そんなお葬式からまた1週間経った

ある非番の日の朝、謙杜から電話が来た。



流星「謙杜は」


謙杜『……僕は、学校行きます。』


和也くんの死後、

何度も何度もほとけのざに足を運んでいた

謙杜から初めて聞いた、


苦しい声だった。


流星「うん、わかった。今日行ってくる」


謙杜『ごめんなさい。』



謙杜だけは、あの日泣かなかった。


どんなに辛くても、泣くことだけはしない。

そんな強い意志を感じた。



流星「謙杜。」


謙杜『はい。』


受け入れられるはずも無い。

抱えきれるはずも無い。


気持ちを今、

彼はどこで持っているんだろう。



流星「……壊れる前に、逃げてええから。

間違ってへんから…、絶対。」



謙杜からの声は聞けず、

俺はじゃあねと電話を切った。



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