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丈side



丈「あかんよ、今日は休み。」


和也「や、ぃや、っ、…」


特段甘い匂いを発しながら

ベッドの上でぐずる和也。


ヒート2日目。


昨日は薬飲んで出勤した和也やけど、

今日ばかりは流石に

この状況で行かせるわけにはいかん。


丈「薬飲んでも治まらんやろ?

しんどいやろし、家居ろ。」


和也「じょ、くは、?」


丈「午後には帰ってくるから……」



いやや、と泣く和也。

吐く息は熱くて、きっとしんどいのに。



今回、過去一かもなぁ。



半休やなくて一日休めば良かったと

後悔してももう遅いか。



和也「ぁ、じょーくん、じょー、くん…っ…」


丈「うん。」



こんな時、怒ったって意味が無い。


和也もあかんってことくらい分かってる。


でも仕方ないんよ。

音を吐いてるんは和也でも、

言葉を生成してるんは和也やない。


自分の意識の外で言葉が漏れる。

きっとそれはめちゃくちゃ怖いことやと思うから。


やから特別に、甘やかしてやる。



丈「和也、ぎゅーして?」



一旦、和也が寝ているベッドに入ると

手を広げて彼を呼んだ。


大人しく、でも泣きながら俺にしがみつく和也。


背中をトントンと優しく叩く。


丈「ゆっくり、息吐いてみ?

一回落ち着こ。」


泣いた事で怪しくなっていた和也の息。

俺もゆっくり呼吸を合わせた。


人は息を吐くと自然に空気を吸う。


大きく息を吐いた和也は

俺の身体に顔を埋めて匂いを吸い込んだ。


それをずっと続けていると

だんだん、俺の服の袖を握る

和也の力が弱くなっていく。



和也「……んん…、、」



身体は正直やな。


ヒートの怠さ、

それに朝から号泣したことも相まって

和也の熱い身体は限界を迎えていた。


瞼を閉じて、深く、規則正しい寝息を立て出す。



どうか、俺が帰るまで

ゆっくり休めますように。



めくれた布団を掛け直して、

俺は静かに部屋を出た。



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のあ - 頑張ってください〜!!更新待ってます!! (2023年1月21日 11時) (レス) id: c5462c43aa (このIDを非表示/違反報告)
まつだいら(プロフ) - のあさん» 遅くなりました!💦 今後もだいぶ更新する間隔が開くと思います……すみません!その分勉強頑張ります! (2023年1月20日 23時) (レス) @page42 id: 086f901055 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 更新待ってます〜!! (2023年1月14日 13時) (レス) id: c5462c43aa (このIDを非表示/違反報告)
まつだいら(プロフ) - のあさん» 本日、更新予定です!返信遅くなりすみません💦本年もありがとうございました! (2022年12月31日 20時) (レス) id: 086f901055 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 次更新するのっていつですか?教えてほしいです✨ (2022年12月31日 8時) (レス) id: d683609e2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まつだいら | 作成日時:2022年10月3日 20時

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