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謙杜「……ほんまに、ええん、」
後ろからした声にはっと振り向くと、
厨房の入口に
目を腫らした謙杜が立っていた。
流星「謙杜、学校は…」
謙杜「行けへんかった。、どうしても。」
謙杜がこちらに近づいてきて、
ぺたんときょろちゃんの横に座った。
謙杜「恭平くん、俺ね。。」
瞳がうるうると光っている。
高校二年生、相応の幼さがまだそこにあった。
謙杜「逃げてもうた……ここから、っ…」
抱えきれなくなった涙が、
つっ…と謙杜の輪郭を伝う。
謙杜「ほんとは、泣きたかった、…、
和也くん、
死んじゃいややって、っ…叫びたかった」
流星「謙杜…」
謙杜「でも、、そんなわけないやん、って…
信じたくなかったからっ……。
泣いたらほんまのことに、なる気がして」
謙杜が恭平に抱きついて、
静かに啜り泣く。
いつもの彼とは違う、
小さな小さな声で。
謙杜「和也くんが居らんここで、
恭平くん…ひとりで泣いてるん見たら、
辛くて、どうしようもなかった……」
恭平も。
目頭をぐっと押さえて。
真っ赤な顔で泣き腫らしていた。
謙杜「でも、だんだん
…まだ2週間しか経ってへんのに、
和也くんが薄れてくねん、っ……
声が思い出せんく、なって……
だんだん和也くんが消えてく…。」
恭平「けんと…っ…」
謙杜の泣く顔を見れた事に
内心ほっとした自分が居た。
謙杜「忘れたない、、
かずやくんのこと、消えさせたらあかん…、」
きっと謙杜は受け止めている。
どんなに逃げたって追ってくる苦しみを、
しっかり受け入れて、飲み込んで、
そして未来を模索していた。
謙杜「きょうへいくん。」
恭平「……、、」
謙杜「イブの予約も、年始の予約も…、っ…
入ってる…、かずやくんのお仕事、残ってる。」
謙杜が立ち上がり、
ほとけのざを見渡した。
謙杜「……続けたい…、
っ……恭平くんに続けて欲しい…
もう、逃げるのやめる、…」
恭平「俺たち、戻れる…？」
恭平と俺は、それを見上げた。
流星「……戻るも何も、ここに居るやん。
2人とも、ずっとここに居るやんか。」
焦げたソースは鍋底にこびりつき
黒く固まっていた。
黒焦げの臭いは全て、換気扇が連れ去って行く。
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のあ - 頑張ってください〜！！更新待ってます！！ (2023年1月21日 11時) (
レス) id: c5462c43aa (このIDを非表示/違反報告)
まつだいら(プロフ) - のあさん» 遅くなりました！💦 今後もだいぶ更新する間隔が開くと思います……すみません！その分勉強頑張ります！ (2023年1月20日 23時) (レス) @page42 id: 086f901055 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 更新待ってます〜！！ (2023年1月14日 13時) (レス) id: c5462c43aa (このIDを非表示/違反報告)
まつだいら(プロフ) - のあさん» 本日、更新予定です！返信遅くなりすみません💦本年もありがとうございました！ (2022年12月31日 20時) (レス) id: 086f901055 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - 次更新するのっていつですか？教えてほしいです✨ (2022年12月31日 8時) (レス) id: d683609e2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつだいら | 作成日時：2022年10月3日 20時
