貴方の綴れに生命の音を3

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飛鳥「美味かった〜！」


星空「ほんま？」


恭平「どんどん腕上げるなぁ」




食後にみんなで

星空くん特製のガトーショコラを食べる。




星空「ママのとどっちの方が美味しかった？」


恭平「ん〜、それはまだ和也くん。」


星空「え〜！」




恭平くん、星空くん、飛鳥くんでひとつの机を

丈さんはその隣の席に座った。



将来的に、ほのけのざを継ぐ予定の星空くん。

今は料理の修行中。



丈「うちの奥さんはそう簡単に負けへんで？笑」


恭平「そんな急がんでええねん。笑

ちゃんと進んでるんやから。」



俺はこだわりのメーカーで

コーヒーを淹れる。



丈「お、サンキュ。」



恭平くんたちの机にも3杯のコーヒーを置くと


丈さんの向かいに座って

窓の外を見た。



謙杜「雨、酷いっすね。」


丈「せやなぁ。」



夜の雨音は激しく。

地面を打って存在を示している。



丈「まぁ、いつか止むで。」



丈さんがにこっと笑って、

雨を慈しむように見た。




丈「それまで、ぼちぼち生きとこや？笑」




やまない雨はない、なんて

在り来りな言葉。


でも、その凡俗な言葉が

俺は高尚な存在だと感じた。



苦しいこと辛いこと

楽しいこと嬉しいこと


その全てが俺を支えている。


降った雨が、草花の生命を繋げている。


雨と晴れ。


水と光。


泣き顔と笑顔。


きっとそれは全て人間の糧になる。


苦と楽が調和して

俺たちはここに生かされている。




ゆっくり、急がず

自分の速さで今を生きよう。




和也くんがくれた雨は

俺たちのここに。


鼓動と共に流れているから。




謙杜「浴びたい気分です。」


丈「風邪引くからやめとけ。」


謙杜「は〜い。笑」




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