貴方の綴れに生命の音を3

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お前が紡いだ、お前が綴った


この空間を。


綺麗に織られたこの世界を。



俺がボロボロにしてもうた。




俺とお前で繋ぎ合わせた小さな幸せは、



俺が独りで、引き裂いてもうた。




ごめん。


ほんまに、


ほんまにごめんな。



………かずや…、、





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駿佑「……ちゃうよ、


………絶対ちゃうよ。」



丈「っ…ぅう…、ぁっ…あ゛…」




駿佑「何も壊れてへん、破れてへん。」




丈「は…ぁっ。、ぁっ…、げほっ…、っ…」




駿佑「和也さんが授けてくれた

綺麗に、丁寧に綴られたバトンやもん。


そんな簡単にボロにはならへん。


丈さんは駄目やないし、

きっと一生懸命やってきた。






……分かってるよ、


俺知ってる。



俺はね、ずっと見てたよ。」






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───丈くん。




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駿佑「ねぇ、…丈一郎さん。」



───これ、なんて言うか知っとる？



駿佑「これ、この花。」



───は？雑草ちゃうし！



駿佑「…握ってみて。きっと落ち着く……」



───かわええやろ？



駿佑「何処にでも生えとる花やけど。」



───ふわふわした緑に、



駿佑「小さいピンクの花びら。」







───これな、この花の名前……







駿佑「……ホトケノザ。







───俺の、1番好きな花。」





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差し出された1輪の花を握ると、



俺はみっちーの腕の中で。


5年ぶり、人の温もりを感じながら。






───ゆっくり、眠ってええから……





安らかに、健やかに、。


……深い、眠りについた。






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───丈くん。





───目が覚めたら、探してみて。



───“仏の綴れ”



───丈くんの花。




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