20話 ページ21
予想外の光景にしばらく呆然としてしまう
嘔吐？なんで？
暴飲暴食…、胸焼け…、胃痛…
いや、たぶんどれも違う
これはきっと…精神的なものだ
なんて、高みの見物している場合ではない
｢大丈夫ですか！？｣と駆け寄れば、雪代さんの背中を摩った
｢…触るな……｣
まぁー、この期に及んで…
ムカッとしたので背中からパッ、と手を離し立ち上がる
そういえばさっき酷いこといっぱい言われたの忘れてませんからね…
ふつふつと湧き上がる苛立ちを抑えながら、水道水をコップに注いで うずくまる雪代さんの近くに置いた
｢別に何も聞きませんけど…｣
床の掃除をする為 バケツに水を貯めて雑巾を絞る
｢アバズレって言ったのだけは謝ってくださいね｣
｢…｣
｢わたし、正真正銘の生娘なんですから｣
床にしゃがんで雪代さんと目線を合わせれば、に、と笑う
雪代さんはバツが悪そうにわたしから目を逸らせば｢言わなくていい…｣と細々く呟いた
雪代さんはたぶん、殺せないんだ
若い女の人のこと
｢…悪かったな｣
｢え？｣
急に背後から声が掛かり、ビックリして持っていたバケツを落としそうになる
｢だから…さっきのは失言だった。｣
｢…？雪代さん…？
あ、あなた…
謝罪とかできるんですね！｣
あっはは！おっかしー！
失礼なのは十分承知しているが、柄にも無さすぎて笑いが止まらない
わたしは面白くておかしくて堪らないけれど、雪代さんは物凄い形相でこちらを睨んでくる
いかんいかん、殺されはしなくとも全治3ヶ月くらいの怪我は負わされてもおかしくない顔だ、あれは
｢申し訳ないと思ってくれてるんだったら、明日一緒に食事してくださいね｣
｢…｣
粗方床の掃除も終わり、掃除用具一式を片付ける
雪代さんはというと…何か考え込んでいるようで、椅子に腰かけてずっと一点を見つめている
これ以上話しかけるのも野暮だな
｢荒れた胃にカフェインは禁物ですからね｣と、一言言い残し 自室へ戻った
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ぽ - 実写映画を見て縁さん……♡となったのに夢小説がぜんぜん見当たらなくて泣いてたのでとっっっても大事に噛み締めて拝見させていただきました！！短編でも良いのでまた縁さん御相手のお話が読みたいです♡ (2023年3月7日 17時) (
レス) id: 3ffd0127b7 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 心の支えです。続き楽しみに待ってます…!! (2022年10月25日 1時) (レス) id: d1feb6ce39 (このIDを非表示/違反報告)
ももか - 48話まで一気に読ませていただきました。原作ともに真剣縁、実写映画も愛しているものです。続きも楽しみにいます。とてもステキな作品です。 (2021年6月25日 1時) (レス) id: cd77308074 (このIDを非表示/違反報告)
ぽき - 本当に本当に書いてくださってありがとうございます。最高です、、、 (2021年6月23日 22時) (レス) id: 26efc0f3b7 (このIDを非表示/違反報告)
武山(プロフ) - unnkochanさん» ありがとうございます！映画派の方にも漫画派の方にも楽しんで頂けるよう頑張ってかきます！！"(ﾉ*>∀<)ﾉ (2021年6月17日 23時) (レス) id: ec0c3a6854 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：武山 x他1人 | 作成日時：2021年5月9日 22時
