07. ページ8
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「これ、いいかも」
セール中だからか、結構お客さんが多い。みんなそれぞれ買い物を楽しんでいる
「あとは……あ、」
そうだ、せっかくだし お酒見ようかな。
お酒売り場に行くと、ズラリと沢山並んでいる。こ、こんなにあるのか
「どれにしようかな、」
普段買わないから、どれがどんな味なのか全く分からない。太宰も作之助も強い方。だからいつもお酒は二人のどちらかが持ってくる
「うーん…」
たまには私が買ってみようかな。一つ大きなお酒を取る。透明で飲みやすそう
「手前、それ一人で飲むのか?」
「え?」
私の持ってるお酒を 隣で驚いた顔をして見る男の人。あ、お洒落な帽子
勿論この量を一人で飲む気などないのだが
「いえ、友達と」
「へぇ、相当強いな」と言いﾆｯと笑う。なんか、見た事あるような笑顔。
うーん、どこかで……思想にふけていると「それ、」と声をかけられる
「俺も飲んだが相当強かったな。ありゃストレートはダメだ」
「え、これそんなに強いんですか?」
と言うと、目を見開いた。どうしよう二人とも飲めるかな。
「手前、そいつ飲んだ事ないのか?」
「何となく取ってみただけで、初めて見ました」
「美味しかったですか?」と聞くとﾊｧと大きなため息をついた。え、どうしたんだろう
「手前 酒弱いだろ」
思わずﾄﾞｷﾘとすると睨まれた。その瞳があまりにも鋭くて目をそらす。お酒弱いのって駄目な事だっけ
「やっぱりな 」
「ど、どうしてわかったんですか?」
私は弱いなんて一言も言ってない。初対面のはずなのにこの人はやれやれといった表情。お酒詳しいのかな
「そりゃ それを買おうとする奴なんてよっぽどの酒豪か、」
「……ｯ!」
いきなり手首を掴まれて バランスを崩すと、胸に寄りかかる。驚いて顔を上げると、綺麗な青い瞳が私を見つめていた。
「酒の味を知らない お子様だろ」
ﾆｯとバカにするように笑うと、一層顔が近づいた。あれ、やっぱりどこがで見たような…
しばらく無言で見つめ合うと、「おい 何か言えよ」と手を離した。
「確かに弱いけど、友達が強いですから」
解放されてお酒を棚に戻す。「手前は飲めねぇのにか?」と不思議そうな顔をした
うーん、確かに強かったら、太宰と作之助と飲める時間は増えるだろう
でも、私は
「美味しいの、あの二人と飲むお酒は」
今度は私が、得意げに笑った
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柚子の香(プロフ) - キリカさん» いえいえ！頑張ってくださいね！ (2018年8月27日 17時) (
レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 柚子の香さん» ありがとうございます。ほんとだ"敦"ですね。すみませんありがとうございます! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 唯我独尊丸さん» わぁ ありがとうございます。うれしいです! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の香(プロフ) - 凄く面白い！ただ、ひとつだけいいですか？漢字が『淳』では無く『敦』だと思います。なんかすみません。この作品大好きです！更新楽しみにしてますね！ (2018年8月27日 0時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
唯我独尊丸(プロフ) - 凄く面白かったです！イッキ読みしちゃいました笑更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2018年8月26日 23時) (レス) id: 2689cacca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカ
| 作成日時：2018年8月22日 19時
