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敦side
「あははは 嘘じゃないよ、正真正銘 いつも話しているAとは彼女の事だ」
隣にいる太宰さんに紹介されるとAさんは握手をして「よろしくね」と微笑んだ
「は、はい! 中島敦です」
「すぐに会えたな 敦」
「そ、そうですね」
この人が、Aさん
恥ずかしくてチラッと目を合わせると
幸せそうな笑みを浮かべていた
市販の物かと思わせるほどの料理の腕
社長や乱歩さんとは昔からの知り合い
それと 太宰さんと織田さんのご友人
それらの情報から推測すると 気品高くて僕なんか到底話も出来ないと思っていたら、
「敦くんの事は太宰から聞いてるよ、見込みのある子を見つけたってね」
ニッと笑って 僕を真っ直ぐに見つめた
想像とは違って 気さくな人だなぁ 表情や仕草に飾り気がなくて
ほっと一安心していると「ところで、」と太宰さんは続けた
「国木田くんはいつまで固まってるの?」
「……はっ 一瞬気絶していた」
太宰さんに背中を押され 顔を上げた。というか国木田さん立ったまま気絶してたんですか……
「し、失礼。国木田独歩です」
「星野Aです」
「お話は聞いてます」と微笑みながら握手するAさんに対して太宰さんを睨む国木田さん
「おい 太宰、余計なことは言ってないだろうな(ヒソッ」
「やだなぁ お堅い計画人間という事と、理想の女性像の事しか言ってないよ」
「何をしとるんじゃ貴様はぁぁあ!!!!」
国木田さんに首を掴まれぐわんぐわん揺らさせる太宰さん
その光景を見守る織田さんとAさん。止めないんですね。お二人とも
「あぁー そろそろ私 目が回りそーだよぉ〜」
「お前の頭は一度衝撃を与えた方がいいだろうからなぁ!!!」
ポキポキとなって行く太宰さんの首。一体どんな構造をしているんだろ……
「はー 痛かった」
ようやく解放された首の調子を整えている太宰さん、Aさんは取れかけた腕の包帯を直していた
「でも よかった」
きゅっと包帯を結びながら呟いたAさん言葉に、みんな何がだろうと思っていると、
「太宰の言動に、ちゃんと叱りを入れてくれる人が国木田さんのような人で安心しました」
「これからもどうか宜しくお願いします」と頭を下げると真顔のまま動かなくなってしまった
「A、あまり国木田くんを褒めると"動機が止まらない"という理由で予定が狂っちゃうよ」
「国木田、大丈夫か?」
やっぱりAさん恐るべしだった
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柚子の香(プロフ) - キリカさん» いえいえ!頑張ってくださいね! (2018年8月27日 17時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 柚子の香さん» ありがとうございます。ほんとだ"敦"ですね。すみませんありがとうございます! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 唯我独尊丸さん» わぁ ありがとうございます。うれしいです! (2018年8月27日 6時) (レス) id: 0facb3a838 (このIDを非表示/違反報告)
柚子の香(プロフ) - 凄く面白い!ただ、ひとつだけいいですか?漢字が『淳』では無く『敦』だと思います。なんかすみません。この作品大好きです!更新楽しみにしてますね! (2018年8月27日 0時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
唯我独尊丸(プロフ) - 凄く面白かったです!イッキ読みしちゃいました笑更新頑張って下さい!楽しみにしてます! (2018年8月26日 23時) (レス) id: 2689cacca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キリカ | 作成日時:2018年8月22日 19時