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「影山ぁ、何で呼ばれたか分かるか?」
「……ウス」
昼休みに放送で呼び出されて職員室に行ってみればｼﾞﾛｯと睨まれる。英語の先生だ
「次のテストで赤点とったら、二週間補習だぞ」
「……?」
アカテン、…"赤点"
頭に浮かんだ言葉がようやく変換された
二週間のホシュウ
ホシュウ…ホシュウ?
"二週間の補習"
「えぇ!?勘弁して下さいｯ!!」
「先生も赤点取られるのは勘弁だ」
「それに二週間って、部活はどうなるんですか!?」
「そりゃあ学生は勉学優先だからなぁ」
「ｯ……赤点って何点ですか?」
「まぁその時々の平均にもよるけど、40点以上取ってれば大丈夫だろうな」
「40点!? そんなにですか!?」
これからようやくバレーに打ち込めると思っていたのに、まさか補習がくるなんて思ってもいなかった
「まぁ落ち着け影山、あと一週間はある。だからお前が本気でやれば赤点は回避出来るだろう」
「でも俺、英語分からないんで」
「教えてもらったらどうだ? 先生もテスト期間中は忙しいし。ま、頑張れよ〜」
ﾊﾞﾀﾝｯ…
「………」
どうすりゃいいんだよ。そういや日向はどうだったんだ あいつも確か勉強はからっきしだったはず
「失礼しました」
聞き覚えのある声に顔を上げると、あいつが職員室から出て来て俺に気づいた
「こんにちは」
「うす」
俺の元まで来ると 初めて真正面からちゃんと顔見た気がする。大きな茶色い目がまっすぐ向く
「職員室に呼ばれてたの?」
「あぁ ちょっと」
「私も 日直だったから」
「そうか」
「…どうしたの?」
「あ?」
「なんかげっそりしてる」
「目に生気が宿ってない」と言われる。せいきって何だと思いつつ そんな顔に出てたのか
「……次の英語で赤点とったら 部活が潰れそうなんだよ」
「補習になるって事?」
「あぁ それだけは何とか避けなくちゃならねぇ」
「そんなに危ういの?」
「「……」」
目をそらす 確かに危ういけど。なんかこいつのまっすぐな目に耐えられるなかった。ﾁﾗｯと俺より低い視線を見ると 変わらない顔で立っている
「……あぁ」
「そう」
「お前、英語出来るか?」
「うん そんなに不得意ではない」
「ｯそうか。あの、えっと…」
あー こういう時なんて言うのが良いんだ!?日向ボケならきっとすぐ言える
「べ、勉強 おしえ、ください」
「いいよ」
あっさりと答えた。初めて、こいつの笑った顔を見た気がした
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かげぇ - 本当にこんなストーリーが思いつくなんて天才ですね。本当に感動しました。ありがとうございます。 (2022年10月21日 2時) (
レス) id: 3036219cf9 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - 祈吏さん» 差し支えなければ村上春樹さんのどの作品の女の子に似ているのか教えて頂ければ幸いです。とても気になります! (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
キリカ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます! 月島くんのことも好きになってくれるなんて感無量ですね (2022年6月5日 22時) (レス) id: 81cf740146 (このIDを非表示/違反報告)
祈吏(プロフ) - 主人公の女の子が村上春樹の小説に出てくる女の子みたいですごく好きでした (2022年6月4日 15時) (レス) @page50 id: ed79f9af0b (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - すごく素敵でした。影山くんももちろんですが、月島くんももっと好きになりました！ (2021年6月19日 2時) (レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キリカ
| 作成日時：2019年8月11日 19時
