俺が好きになったやつ 【影山飛雄】

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「お皿の枚数合ってますか?」





合宿寮の食堂で、清水先輩と夕飯を作っている
それと隣のクラスの谷地仁花ちゃんも一緒





ひょんな事から男子バレー部の合宿に参加中






清「Aちゃんが来てくれて、本当に助かったよ」



谷「ふ、普段から料理とかするの?」






気さくに話しかけてくれる二人は何だかほっとする
誰かと料理をするのってこんなに楽しいんだ






「洗ったビブス、干してきますね」





それに、なにより






ﾊﾞﾝｯ ﾊﾞﾝｯ!!







バレーに打ち込む彼を、
口実なしに見られる。なんて幸福





もうずっとこのお手伝いをしていたい




彼を見たら
きっと疲れも一瞬にして吹っ飛ぶ





なんて思っていると
視線に気がついてこっちに来た






「うす お疲れ」


「お疲れ。それ、飲み終わったのなら持ってく」





スポドリを受け取ろうと手を出すと
その手をぐいっと引き寄せられ持っていたビブスを落とした






「!?、?」


「…今日、あんま話せなかっただろ」


「う、うん」


「今は大丈夫か?」


「うん」






ぎゅっと背中に腕を回した事により
彼は安堵するように息を吸って吐いた



わざわざ承諾を得る所がなんとも彼らしい






初めての夜の体育館は、
好きな人がいるせいか




何だかとても、青春のようだった






……………





田・日「「……」」





澤「なぁ、今日田中と日向どうした?」



菅「静かだよな、いつもならもっと騒いでるのに…」





上の空でぼんやりと空を見つめる二人






山「あー、それは…」






今朝 中々起きない二人に呆れた縁下は
偶然通りかかったAを呼び止め





二人を起こさせたという





菅「それが何であんな菩薩顔になるんだ?」



山「何か、ヨダレとか垂らしてたみたいで…田中さんに至っては下はパンツでお腹も出してたみたいです…」





菅・澤「「それはやっちまったな」」




日「お、俺恥ずかしいです!!!」



田「地球上のどこか遠い所に飛んでいってしまいたいいぃぃぃ!!!!!」





完全に無防備な姿を見られたわけだ
女性ならイケメンにスッピン下着姿を晒したようなもの




嘆く二人は頭を抱えて叫びに叫ぶ
かなりの羞恥が二人を襲う





月「てゆうか、起きないのが悪いデショ」



澤「まーいーじゃないの、可愛い子に起こしてもらったんだから」



日「そ、それは確かに嬉しいですけど!」



田「パンツ見られるよりも男として何か大切なものを失った気がします!!!!」





田中 日向は今日一日、
Aを直視出来なかったそうな





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