キンパのように巻かれたい！ 2

小さな宝石 3 ジュンギュ ページ11

「ハユナッ！待って！」






ハユンの細い手首を掴んでその足を止める。






「別れたって…何で？」






息が上がって苦しい…




ハ「…ジフンが…オレじゃない人好きでもって思ってたけど、やっぱり無理だったって…
全然意味分かんない…」






「ハユン…」





また泣き出したハユンを慰める言葉も見つからないままハユンの手首を握りしめるしかない。






ハ「ゴメンね…ジュンギュAちゃんもイヤだったよね…」






ギュ「それは大丈夫だよ。
Aとオレは兄妹みたいだから。」





とても"ジフンの事をAは好きだから"とは言えない！






でも、あんな風にハユンに噛み付いたのは初めて見たよな…






ハ「Aちゃんが羨ましいや…ww
ジュンギュからもジフンからも妹みたいって可愛がられて、心配されて…
全部私から取ってく感じで怖いよ…」





ギュ「何言ってんの？ww
ハユンはオレにとっても大切な存在だって前も言ったじゃん。」






ハ「そしたら…何であの時付き合ってくれなかったの！？
大切って言葉が余計に私を苦しめてるって知らないでしょ！？」






こんな風に感情をぶつけるハユンは初めてかもしれない…






「特別なのは…仕方ないじゃん…
生まれた頃からずっと一緒なんだから…」






ハ「ジフンに…ジフンと付き合っても何も思わなかった？」





「思わないわけないじゃん。
オレの大切な人が…人達が2人いなくなったんだからさ。
いないわけじゃないけど…何て言ったら良いのか分かんないけど…けどさ、1人にされたのはオレで…」





つい胸が熱くなって、今まで伏せてきた感情をブチまけてしまいそうで怖い。






ハ「ジュンギュ…私は…ジフンの言う通りまだジュンギュの事好きだよ…」





暗がりで目を凝らしてみるとハユンはもう泣いていない。



その目は…



あの日と同じだ。

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