オリバンダーの店 ページ10
「杖を買うぞ」
セブルスがオリバンダーの店の前に来て言った。
杖____Aが1番欲しかったものだ。
その店の扉に、剥がれかかった金色の文字で、「オリバンダーの店___紀元前３８２年創業 高級杖メーカー」と書いてあった。Aはそれを読み、『紀元前３８２年！？』と驚きの声を上げた。
Aが中に入ると、チリンチリンと音がして、セブルスは置いてあった古ぼけた椅子に座った。
Aは、天井まで積み上げられた細長い箱を見て息を飲んだ。
「いらっしゃいませ」
やわらかな声がした。
Aは驚き、『貴方がオリバンダーさんですか』と小さな声で言った。
「そうじゃとも。
まもなくお目にかかれると思っておりましたよ、A・グレースさん」
Aは、どうして名前を知っているのか聞きたくなったが、ぐっと堪えた。
「本当にお母さんと瓜二つじゃのう。あの子がここに来て、杖を買っていったのがほんの昨日のことのようじゃよ。あの杖は23センチの長さ。サンザシの木、芯は不死鳥の尾羽根じゃったな」
オリバンダー老は思い出すように言った。
「さて、それでは___グレースさん、拝見しましょうか。どちらが杖腕ですかな？」
オリバンダー老はポケットから巻尺を取り出した。
『杖腕…ええと、私、右利きです』
オリバンダー老は、Aの肩から指先、手首からひじ、肩から床、膝から脇の下、頭の周り、と寸法をとった。
測り終わり、オリバンダー老が「もうよい」というと、巻尺は床の上に落ち、くしゃくしゃとまるまった。
「さて…グレースさん、これをお試しください。ヒノキの木にドラゴンの心臓の琴線。29センチ、よくしなる。手に取って、ふってごらんなさい」
Aが杖を振るか振らないかのうちに、オリバンダー老はあっという間にAの手から杖をもぎ取ってしまった。
「クマシデの木に
Aが杖を手に取ると、またもオリバンダー老は杖をもぎ取った。
それから何回も杖を試し、Aの目の前には何箱もの杖の箱が積み上がっていった。
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トリシア(プロフ) - ＡＲＵＰＡＫＡさん» ありがとうございます！！そう言って頂けて嬉しいです。出来るだけ早く更新するよう頑張りますね！！ (2019年12月7日 6時) (
レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
ＡＲＵＰＡＫＡ - 好きです！次の更新待ってます！ (2019年12月6日 21時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
トリシア(プロフ) - 梨沙さん» ありがとうございます！更新頑張ります(｀・∀・´) (2019年11月30日 11時) (レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - このストーリー私好みです！更新楽しみにしてます！ (2019年11月30日 7時) (レス) id: c5b5bf1a65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花園歌恋（元トリシア） | 作成日時：2019年11月14日 18時
