もれ鍋 ページ8
数秒後、Aとセブルスは、暗くてみすぼらしいパブの中に立っていた。
「ここは、もれ鍋というパブだ」
セブルスはそう言うとAをぐいと引っ張り、奥へ進もうとしたが、立っていたターバンをつけた男を見て、顔をしかめた。
「クィレル。どうしてここにいる」
クィレルは、セブルスを見て、相当驚いたようで、どもりながら言った。
「わ、私はただ、こ、ここで一杯、の、飲もうと、お、思って」
そう言うとクィレルは、ふとAを見た。
Aはなんとなく怖くなって、セブルスの後ろにかくれた。
「その、お、お嬢さんは、ど、どなたかな？」
「こいつはA・グレースだ」
セブルスがそう言うと、談笑していた客たちが一斉に静まり返った。
「A・グレース…？」
セブルスはしまったと言う顔をし、Aを急いで小さな中庭に連れ出した。ゴミ箱と、雑草が数本生えているだけの庭だった。
『ねえ、セブルス？
どうしてみんな私の名前を言ったの？』
「お前の名が有名だからだ」
セブルスは短くそう言うと、杖を取り出した。
Aは、どうして自分の名前が有名なのか考えていた。
「A、どうして英語が分かるのだ？日本に住んでいたはずだろう」
急にセブルスが、杖でれんがをたたきながら言った。
『ああ、それは、おばあさまが後々必要になるからって私に教えてくれて…』
Aはそこまで言うと、口をぽかんと開けて前を見た。
たたかれたれんがが震えて、見る見るうちにアーチ形の入り口が出来たのだ。
Aが驚きでぼおっとしていると、セブルスはAの頭を小突き、「間抜けな顔をするな」と言って歩き出した。
Aは慌てて、セブルスの後を急ぐ。
振り返ると、アーチはもとの固い壁に戻るところだった。
Aは掲げられた看板を読んだ。
『だいあごんよこちょう…？』
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トリシア(プロフ) - ＡＲＵＰＡＫＡさん» ありがとうございます！！そう言って頂けて嬉しいです。出来るだけ早く更新するよう頑張りますね！！ (2019年12月7日 6時) (
レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
ＡＲＵＰＡＫＡ - 好きです！次の更新待ってます！ (2019年12月6日 21時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
トリシア(プロフ) - 梨沙さん» ありがとうございます！更新頑張ります(｀・∀・´) (2019年11月30日 11時) (レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - このストーリー私好みです！更新楽しみにしてます！ (2019年11月30日 7時) (レス) id: c5b5bf1a65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花園歌恋（元トリシア） | 作成日時：2019年11月14日 18時
