緊張 ページ16
コーパートメントに向かって歩きながら、ハーマイオニーが言った。
「ねえ、貴女本当にあのA・グレースなの？」
ハーマイオニーは、瞳をキラキラさせていた。
『ええ、そうよ』
Aはちょっと戸惑いながら言った。
『だけど、私が知ってることといえば、両親がヴォルデモートに殺されたことと、私とおばあさまが日本に暮らしてたことだけ』
Aが言うと、ハーマイオニーは目を丸くした。
「貴女、例のあの人の名前が言えるの？」
Aはしまったという顔をした。
『私、言っちゃいけないってこと、知らなかったの。勇敢なとこを見せようってわけじゃなくて』
「ええ、そんなこと思ってないわよ。
でも、貴女日本に暮らしていたのね？ずっと行方不明のままだったようだから、生きていたことがわかったら、大騒ぎでしょうね。もちろんハリー・ポッターよりは少ないけれど、貴女のこともさっきも言ったようにたくさん本に書いてあったわ。ヴォルデモートから逃げた凄い女の子って」
一息で言ったハーマイオニーに、Aは苦笑した。
『私は何もやってないわ。おばあさまに助けてもらっただけ』
ーーーーーーー
Aはローブに着替えて、ハリーとロンのところにハーマイオニーと共に戻ってきた。
戸を開くと、青白い顔をしたプラチナブロンドの男の子と、大きな体の男の子が2人立っていた。
『ただいま。えーと…どうしたの？』
「お帰りA。なんでもないよ、大丈夫」
Aは男の子たちが誰だかわからず、じーっと見つめていた。
「あ、ああ。僕はドラコ・マルフォイ。ドラコでいい。そしてこっちはクラッブで、こっちがゴイルだ」
プラチナブロンドの男の子は、Aの視線に気付いたようでそう言った。
Aが気に入ったのか、ほんのり頬を赤らめている。
『私はA・グレースよ。よろしくね、ドラコ』
ハリーとロンが目で「よろしくしちゃだめだよ」と訴えていたが、Aは全く気づいていない。
「じゃあ僕らは行くよ。じゃあな、A。おい、クラッブ、ゴイル、行くぞ」
ドラコたちがいなくなり、Aはハリーとロンがまだ着替えていないことに気づいた。
『あら、まだ着替えていなかったのね。じゃあ私は通路で待ってるわ』
「「ありがとう」」
ハーマイオニーは、ハリーたちに何か言っていたが、Aは聞いていなかった。
(なんだか緊張してきたわ…)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トリシア(プロフ) - ＡＲＵＰＡＫＡさん» ありがとうございます！！そう言って頂けて嬉しいです。出来るだけ早く更新するよう頑張りますね！！ (2019年12月7日 6時) (
レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
ＡＲＵＰＡＫＡ - 好きです！次の更新待ってます！ (2019年12月6日 21時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
トリシア(プロフ) - 梨沙さん» ありがとうございます！更新頑張ります(｀・∀・´) (2019年11月30日 11時) (レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - このストーリー私好みです！更新楽しみにしてます！ (2019年11月30日 7時) (レス) id: c5b5bf1a65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花園歌恋（元トリシア） | 作成日時：2019年11月14日 18時
