杖 ページ11
どんどんAが不安げな顔になっていくのと裏腹に、オリバンダー老はますます嬉しそうな顔をした。
「難しい客じゃの。安心しなされ、必ず合う杖を見つけます。
おお、そうじゃ。これはどうですかな？珍しいものじゃが…アカシアの木、不死鳥の尾羽根。28センチ、軽くてよくしなる」
その杖は、全体に綺麗な彫刻が施されていて、下の方には紫色の水晶の花が咲いていた。
Aが杖を手に取ると、体が暖かくなった。
身体中がむずむずして、早く魔法が使いたい、という気分になってくる。
Aは、杖を大きく振り下ろした。
すると、部屋がぱぁっと明るくなり、例のアナスタシアの花が杖先からいくつも飛び出してきた。
『わっ…』
「おお」
Aは驚き、セブルスまでもが感嘆の声をもらす。
オリバンダー老は手を叩き、にっこりしていった。
「ブラボー！！素晴らしい。全く…アカシアの木は、杖の素材としては稀なんじゃよ。有能な魔法使いでないとその力を最大限に活かすことができないからの…逆に厳選の上、選んだ魔法使いとはとても相性が良く、最大限の力を発揮することができるんですよ、グレースさん。貴女にはその可能性があるということじゃな」
Aはなんとなくいたたまれなくなり、身を縮ませた。自分にそんな力があるのか、自信がなかった。
『ええと…ありがとうございます、オリバンダーさん』
「こちらこそ」
オリバンダー老はにっこりとした。
『お金は、いくらですか？』
「七ガリオンです」
『七ガリオン…？』
「金貨だ」
首を傾げたAに、セブルスは助け舟を出した。
2人はオリバンダー老に杖の代金の七ガリオンを払って、店を出た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トリシア(プロフ) - ＡＲＵＰＡＫＡさん» ありがとうございます！！そう言って頂けて嬉しいです。出来るだけ早く更新するよう頑張りますね！！ (2019年12月7日 6時) (
レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
ＡＲＵＰＡＫＡ - 好きです！次の更新待ってます！ (2019年12月6日 21時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
トリシア(プロフ) - 梨沙さん» ありがとうございます！更新頑張ります(｀・∀・´) (2019年11月30日 11時) (レス) id: 0e6a90cd55 (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - このストーリー私好みです！更新楽しみにしてます！ (2019年11月30日 7時) (レス) id: c5b5bf1a65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：花園歌恋（元トリシア） | 作成日時：2019年11月14日 18時
