29.お願いすること ページ29
青side
桃「なぁ、っ、流星、おねがい…」
青「望、落ち着いて考え?ゆっくりでええから、」
嫌や嫌や、一緒におりたい、なんて、わざわざうちに来てまで言いよる望はほんまにアホや。
自分、拐われてんで?無理矢理抱かれて、暴力まで振られて、そんな家に戻ってくるとか、望は正真正銘のアホ。
なぁ望?そんなに可愛い顔して泣かんで?そんな縋るような目を俺に向けんで?
俺は所詮歪んだ考えしか持てん汚れた人間。望はもっと明るい、綺麗な人と一緒におるべき、ってわかっとんのに、また同じ空間で過ごしたいと思ってまうから。
桃「流星、っ、おれ、流星がおらな無理やの、っ…」
青「望のまわりはええ人だらけやろ?どうしても寂しくなったらたまには来てええから」
桃「嫌、っ、嫌や…流星と一緒におるの、っ、」
正直、こんなところで駄々っ子になられちゃ困る。また、望のことを自分のものにしたいと思ってまうから。そうなった俺は、もう自分でも止められへんから。
桃「流星、っ…っん……」
青「ん……、ちゅ、、ん……」
桃「っん、、ん…ッ…、っは、ぁ…、もっと、りゅうせ、ッ…」
このままやとずっと俺に対して何かを言いそうな望の唇を塞いで、ぴちゃぴちゃと音を立てながら舌を絡め合わせるとそれだけで望は力が抜けてまうらしくて、何度も何度も柔らかい唇に自分の唇を重ねる。
桃「ん、んん……、っ、ふ、、んん、ッ……、」
青「っ、はぁ…」
桃「なぁ、流星…、好き、大好き、っ…一緒におってや…、」
青「…あかんよ、ほら、帰り?」
桃「なんでなん、ッ…、俺のこと、もう好きちゃうの、っ、?」
ボロボロと今までに見たことがないほど泣きながら、まるで子犬のような澄んだ瞳で俺のことを真っ直ぐに見てくる望はやっぱり綺麗。綺麗過ぎて、俺には似合わへん。
青「好きやで、望のことは愛しとるよ、やから、離れて?」
桃「意味わからん、っ、俺のこと好きならおれの言う通りに一緒におってや、!」
青「んー…望はどうしたいん?」
こうやってイライラしとる望にはただゆっくり肯定しながら抱き締めてあげるのがいいから、
たった今日1日一緒におらんかっただけで久しぶりに感じる細い体を腕の中に閉じ込める。
桃「流星、と、一緒におりたい、っ…ちゃんと仕事も行くし、今までよりか流星に迷惑かけんようにするから、お願い、っ…」
あーあ…そんなこと言ってもうて。迷惑かけとったんも、お願いせなあかんのもこっちやのに、つくづく望はアホや。
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らるり(プロフ) - mさん» そんなことを言って貰えるなんて夢にも思っていなかったのでめちゃくちゃ嬉しいです!読んでいただきありがとうございました! (2020年5月21日 14時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
m - 今までで一番面白かったです!ほんとに。まじで。まっ言いたいことは、ありがとうございました書いてくれて (2020年5月21日 13時) (レス) id: efcd99a275 (このIDを非表示/違反報告)
らるり(プロフ) - 音羽さん» ありがとう!ゆっくり書いてるので待っててください! (2020年5月16日 0時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
らるり(プロフ) - 優和さん» コメントありがとうございます!また新しいのを出す予定なので、良かったらお願いします! (2020年5月15日 23時) (レス) id: 918ca3f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
音羽 - 完結おめでとう!うぇすとだいありー。もゆっくり書いてってな! (2020年5月15日 23時) (レス) id: ee26aa0291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らるり | 作成日時:2020年5月6日 23時