L . L . ~ 最 期 の 愛 ~ ２

Last Love 68 【Misako】 ページ37

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隆「『好きだよ』と伝えればいいのに
願う先、怖くていえず…」



にっしーのソロパートから、
「恋音と雨空」はスタートする。


チラリと横目で彼を見ても、
その目はまっすぐに前だけを見つめていた。



直「君との時間が1秒でも長くなるなら
ずっとじゃなくていい…」



直也くんのソロの後は、秀太、真司郎で…

それで…。



秀「宇野？」



ハッとして、慌てて歌詞を思い出そうとするも、曲は途切れてしまう。



郷「みぃ、大丈夫？」


千「珍しいね、宇野ちゃん。」



心配そうに駆け寄ってきてくれる2人。



実「ごめんなさい…。」



皆の視線が突き刺さって、1人落ち込む。



光「よし、もっかい行こうぜ。」



日高くんの声かけで、Aと千晃は定位置へ。


また、にっしーから歌うのを、
申し訳ない気持ちで聞いていた。


今度こそ、間違えないようにしなきゃ。



隆「『好きだよ』と『好きだよ』が
募っては溶けてく」



っ…この歌詞…ダメだ。



隆「宇野ちゃん！」


実「悴んだ手を温めることが
もう一度できるなら」


千「始まりの時まで戻りたい」



にっしーが、私に向かってニッと笑った。

それに笑い返して、
サビを歌う。



隆「『好きだよ』」


隆実秀「と伝えればいいのに」


隆「願う先、」


隆実秀「怖くていえず」


隆「『好きじゃない？』『好きだよ？』が揺れる」


隆郷秀「恋と雨空」



直「君との」


直千真「時間が1秒でも長く」


直「なるなら」


直千真「ずっとじゃなくていい」


直「雨が止むまで この」


直郷真「ままいさせて」



光「信じた明日も 君は過去と笑うの？
流し去る力も無くあの日のままで時間が止まる
雫が二つ君の頬を伝う
絶えず止まぬ雨のせいと恋音は詠う」



ほんと…心に響くな。


でも、私は告白すらできそうにない。





実「なんで…上手くいかないのかな…」



歌い終わって、1人になったスタジオで、
私は、小さく呟いた…。



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