とある少女の武勇伝【鬼滅の刃】

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その後は皆様がご存知の通り。

禰豆子はのプイッ騒動と、炭治郎の頭突き騒動があった。


そして柱合会議も終盤になってきた頃、


産「さて…。A、瘋漸(ふうぜん)の事は聞いたよ。」


『！どうして…』


産「鎹鴉は、鬼殺隊を辞めた隊士の周りにずっといる事が多いんだよ。」


ほんのり笑みを浮かべて産屋敷はAに話す。


『瘋漸師匠が鬼舞辻に襲われた理由で、心当りのある事はありますか…？』


産「あるよ。」


とても優しい声だったがAは、そこに気を向かせられなかった。


産「羽の呼吸は、始まりの呼吸─日の呼吸─の次に強いと言われていたんだよ。」


『は、はい。それに瘋漸師匠は元羽柱だと伺っています。』


産「その通り。だから瘋漸は鬼舞辻を追い詰めた。」


その言葉は柱め初耳だったようで、目を見開いていた。


産「でも、あと一歩で重症を負わされてしまった。生きているのは日が昇ったから─。」



そっちの意味ではとても幸運だった瘋漸だが、今は不幸に見舞われた。


煉「しかしお館様！私達、柱でも羽の呼吸の使い手は見た事がない！」


伊「Aの実力を疑う訳ではありませんが、羽の呼吸が強いならもっと生き残っているはずです。」


それはね…と続ける。


産「羽の呼吸はとても難しいんだ。使いこなせないと逆に体を壊してしまう…。」


産「それが理由で鬼に殺された隊士は何人もいたよ。」


Aの背に冷や汗が伝わる。自分も使いこなせていなかったら、累に殺されていただろう。


産「だからAは凄い剣士(こども)なんだよ。胸を張って柱になれる。」


『その事ですがお館様。』


蜜「(えっ？何？どうしたの？)」


スッとひと呼吸置いてからAは、


『私は柱にはまだなりません。』


柱「!?」


産「理由を聞いておこうか。」


それでも産屋敷は優しい声を発している。


『確かに私は十二鬼月を倒しました。ですが私には、まだ高め合える仲間がいます。』


『それを差し置いて1人で柱になるのはどこか納得出来ないし─どこか寂しいんです。』


柱は不満を抱えていたが、産屋敷はそれを承諾して条件を出した。


産「Aにも柱合会議には参加してもらうよ。」


それが何を思ってなのか、Aには分からなかった。

だが柱全員は満足げだった。

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