とある少女の武勇伝【鬼滅の刃】

お館様 ページ41

凛とした白髪の少女の声と共に、“産屋敷”は奥から姿を表す。


産「お早う皆。今日はとても良い天気だね。空は青いのかな？」


『(この方がお館様…。顔のアレは傷か病気？)』


産「顔ぶれが変わらずに、半年に一度の“柱合会議”を迎えられたこと、嬉しく思うよ。」


彼の声には不思議な力があるような気がした。柱とAは咄嗟に頭を下げる。

しかし炭治郎は無理矢理に、不死川に頭を叩き付けられる。


不「お館様におかれましても御壮健で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます。」


産「ありがとう実弥。」


不「畏れながら、柱合会議の前にこの竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士について、ご説明頂きたく存じますがよろしいでしょうか。」


さっきまでの喋り方や態度は激変して、できる男っぽくなった不死川。


産「炭治郎と禰豆子の事は私が容認していた。皆にも認めてほしいと思っている。」


『私は賛成です…！お館様がいうなら…。』


Aの意見も一応、炭治郎達の貯めにはなるはず。その後も意見の賛否は激しかった。


産「では手紙を。」


白「はい。」


手紙の内容としては元水柱からも禰豆子を認めてほしいという物だった。命を掛けて。


『…。』


柱の間にも沈黙が流れる。しかしそこを破る者がいた。


不「死にたいなら勝手に死に腐れよ。何の保証にもなりはしません。」


煉「不死川の言う通りです！人を喰い殺せば取り返しがつかない!!殺された人は戻らない。」


『(そんな…。)』


産「……。A、何か言いたい事は？」


『！』


勿論、Aにも思う事はあったが産屋敷が気付くとは予想しなかった。


無「(あっ。Aが喋る…。聞いておこう。)」


『は、はい。人を襲わない保証はありません。しかし襲うという保証もありません。』


不「!!」


『それに禰豆子のために３人の命を掛けています。否定する側もそれに値するものを差し出さなければなりません。』


不「……っ。」


煉「……むぅ！」


それにと産屋敷は補足する。


産「それにAに加え炭治郎も鬼舞辻と遭遇している。」


それを聞くとAと炭治郎に質問攻めをし始めるが、産屋敷が合図をするとピタリと止まる。

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