とある少女の武勇伝【鬼滅の刃】

散り散り ページ35

女の子の鬼に気付くと伊之助は、物騒な事を言って襲いかかる。


伊「鬼コラ!!」


炭「伊之助！」


すると女の子の鬼は


鬼「お父さん!!」


と叫んだ。何事かと思っている３人の目の前に突如、地を揺らして1人の鬼が降りてきた。
その鬼の顔は


『蜘蛛!?』


そう。人の巨体に蜘蛛の顔が付いた異形の鬼だ。全身の毛が逆立つ程禍々しい雰囲気をはなっている。


鬼「オ゛レの家族に゛近づくな゛!!」


その鬼は川の中に拳を放つ。一回放っただけで地面がひび割れる程の威力があった。

そこで炭治郎は仕掛けに入る。


炭「水の呼吸・弐ノ型 水車……」


しかしその刃は鬼の腕を斬り落とすこと無く跳ね返される。


『炭治郎！私が気を引いてる内に策を考えて！』


このままでは勝機が無いと見たAは自分の身を削る様な案を提案し、返事を待たずに実行する。


鬼「オ゛レの家族に゛……」


『─うるさい』


鬼「ア゛ァァ！」


次の瞬間、Aが力一杯に振った刃は鬼の両腕を斬り落としていた。


伊「(何の型も使わずに腕を斬り落しやがった…！すげぇ!!)」


『あんまり期待はしないで！今ので腕、結構痛めたから！』


その直後、鬼に向かって木が倒れる。木と地面に挟まった鬼は身動きが取れなくなる。


炭「そのまま斬ってくれ！」


炭治郎の合図でAは呼吸を更に整える。


『全集中・羽の呼吸 拾ノ型…』


Aが首を斬ろうとした時。鬼は身動きが取れる状態になっており、Aの攻撃を木の幹で受け止める。


『あ……飛ばされる…。』


鬼は受け止めるだけでなく、そのままAを空高く飛ばす。


『あぁ皆が小さい。それより高度が上がって寒い！』


体重の軽いAは、普通の隊員よりも高く飛ばしやすかった。


『あー…やっと落ちてくれる。……でもこんな速度で落ちて生還できる？いや無理だよ…!?』


とうとう1人になり自問自答を繰り返し始めるA。しかし１つだけ免れるとしたら、


『あの型か…。肩が疲れるんだよなぁ…。』


そうこう言っている内に、地面はすぐそこにある。迷う間もなくAは体制を整える。


『羽の呼吸 拾ノ型 羽落し！』


この技は腕を大きく振り下げる、威力を重視した技だ。そのため一度身動きが取れなくなった者を一撃で倒す。

まさに一撃必殺。

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