とある少女の武勇伝【鬼滅の刃】

嘴平伊之助 ページ26

？「話の邪魔するとは良い度胸じゃねぇか！」


Aとの話を邪魔された猪は炭治郎に向かい、まさに猪突猛進というに相応しい動きで攻撃を仕掛ける。


『……。(止めちゃ駄目…あっ！そこ！危なっ！あ〜そこもっ！)』


善「Aも大丈夫？骨折れたでしょ。」


正「普通の人なら大丈夫じゃないでしょう。」


3人が和気あいあいと話している間にも、猪と炭治郎は戦っている。しかし炭治郎が仕掛けに入った。


？「悪化上等!!今この刹那の愉悦に勝るもの無し!!」


炭「将来のこともちゃんと考えろ!!」


どうやら炭治郎は肋が折れた猪をこの状況でも、心配しているらしい。
流石は長男。


炭「ちょっと落ち着けェ!!」


ゴシャ！


炭治郎は猪に頭突きをした。頭突きをしただけだ。しかし音は頭突きどころの音でさなかった。


善「うわぁぁぁぁぁ!!音!!頭骨割れてない!?」


耳の良い善逸ならこの音はさらに生々しく聞こえただろう。正一やAにもしっかりと聞こえたからだ。


すると頭突きの勢いで猪の被り物が落ちる。猪の素顔が明かされた。しかしその顔は、


善「女!?え!?A！女だよね!?顔…！」


？「何だコラ！俺の顔に文句でもあんのか………!?」


声と言い行いと言い。全く想像外れの素顔だった。まるで本物の美女が目の前にいる感覚。しかし体は男そのもの。


炭「君の顔に文句はない！」


『私も!!女顔の男性って美形で素敵だと思う!!』


善「うそ、でしょ…？俺…女顔じゃ、ない…。」


炭「(女顔…!?俺の顔とはかけ離れている！)」


何も素敵と言っただけで好みとは言ってはいない。とんだ勘違いだ。


？「素敵……？」


『うん！素敵だよ!!』


？「(コイツ…！そうか…。俺が山の王だという事に気付いて、子分にしてもらおうとしてるのか！)」


こっちも勘違い。子分にしてほしいなんて、一言も言っていない。


？「おい！あし細女！俺の名を教えてやる！気に入った！」


『禰豆子ちゃんの事？』


？「お前だよ！」


『あっ…///うそっ…。恥ずかしい！は、早く！名前は？』


禰豆子と勘違いしたのが余程、恥ずかしかったのだろう。Aは耳まで真っ赤だ。


伊「俺の名は嘴平伊之助だ！」

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