チート故に起こる勘違い ページ48
「何で、そんな事……」
「さあな。先代の補佐、それか先代の御意向だろう。そもそも先代に補佐がいたことですら当時の者でも一部の人間しか知りません。私は偶々世話係に選ばれたから知っていましたが……おそらく紅葉くんも知らないはずです。機会があれば聞いてみると良いかと」
「ふうん。先代の補佐ともなれば随分と恐ろしい人だったんだろうね」
「……逆だ」
「え?」
「まったくの逆だ。彼の人は人を殺しをしなかった。マフィアを抜けたいと云うものを立場を隠して手助けしていた。偽の戸籍、住居、土地、全て彼の人が用意し移り住む。そして先代には『マフィアを抜けようとしたから殺した』と死体偽装をしてまで報告するような人であった」
「そんな人が何故マフィアなんか……」
「わしにも分からん。いつもふらっとあらわれてふらっときえる。異能が何かすらわからん。深くフードをかぶっていて素顔も見たことがない。」
「……その人は今どこに?」
「さあな。今から九年前、補佐三年目にして彼の人はポートマフィアを辞めた。一瞬柔らかくなった先代の表情も同時に、な」
「森さんは、この事を……」
広津は首を横に降った
「恐らく、ご存じないかと」
「……」
しばらく無言で写真を眺める太宰
ふいに、何かを思い出したように前を向いた
「この子の被ってるフード、Aが始めてきたとき被ってたものと似てない?」
「似ていると、私も最初はそう感じたがありえません。あの方は男性です」
「それは確かな情報?」
「先代が小僧と呼んでいました。それにちらりと見えた髪型も男っぽいもので、書類上も男になっていまそたので、確かかと」
「ふうん……」
Aは無性、そして神
それ故に髪の細胞、色素、骨格、性別なんて操り放題だ
後にフランシスが所有する
つまり、この二人が先代補佐とAが同一人物だと判定するのは、本人に言われでもしない限りはあり得ないということ
「……首領に、云うべきかな?」
「……あの方は確かに強い。だが、あの方はマフィアを抜けた。"やりきった"という顔で。もう、調べてまで連れ戻したりは……」
「……そうだね」
二人の間の少しの沈黙が訪れたのち、太宰は何事もなかったかのように写真を広津に返し、去っていった
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結和 - キタァァ⁈ フョウドル推しだから助かる…! (11月27日 21時) (レス) @page44 id: a19816eba0 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(プロフ) - 結和さん» ありがとうございます!三つのテスト地獄が終わったら本格的に更新再開すると思います!! (9月19日 12時) (レス) id: 72467f8a63 (このIDを非表示/違反報告)
結和 - 続きが気になる〜! (9月19日 6時) (レス) @page36 id: a19816eba0 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(プロフ) - イチィィィィィ!?さん» あっざいます!!!!! (9月3日 16時) (レス) id: 0bce2c5a7e (このIDを非表示/違反報告)
イチィィィィィ!? - まじ最高です神作作ってくれてありがとうございます更新楽しみに待ってます!!!!! (9月3日 14時) (レス) @page36 id: eb59d2896b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三斗 | 作成日時:2023年3月4日 12時