なんで？ ページ15
お久しぶりでぇす……
＿＿＿＿＿＿＿＿
目が覚めたら日は随分と高く上がっていた。
未だ眠い目を擦り、部屋のドアを開ける。
「…、」
リビングのテーブルの上には手紙が。
『起きるの遅いわよ、あたしは出かけるわね』
つまりは一人なわけだ。都合が良かった、今は人に会いたい気分ではないし…
「帰ったわよ。あらま、やっと起きたのね」
「1人になりたい気分、だったんだけどなあ」
「知らないわさ。それにここはあたしの家よ！」
全く失礼な弟子だわさ、と言いながらビスケはびしりと私に指を向ける。
「そうそう、なんかあんたに客よ。確か…コータニって言ったかしら。知ってる？」
「…うん、同郷。」
「そ。外で待たせてるわ、さっさと行ってやんなさいな」
そらそら、行った行ったと猫でも払うようにしっしとされる。そのまま玄関に行けば、少しくたびれたような高谷さん。
「…あ、えと。零崎さん。」
「なあに、畏まらなくてもいいよ。今更だしね」
「あの、その。」
「ん？」
なにか煮え切らないような、迷っているような彼女に首を傾げる。きょろきょろと周りを見回し、不安そうにも見える。
「どうしたの、高谷さん。」
「…その。ご、ごめんなさい、零崎さん…」
「なにが？」
「わたし、あなたに嘘ついてるの。わたし、」
ちらり、首筋に針が見えた。赤色で、悪魔のようにも見えるソレ。ぞ、としてぶん殴る。壊れた人形のように、踏ん張りもせずにただ吹き飛ばされる。
良く、知っている。平面でよく見た。そう、それは
＿ブラックボイス
「どう、き、しゃ、な、」
「………………なんで？」
いや。ほんとになんで？？頭が回らない。元々旅団の仲間だった人に憑依した高谷さん。高地さんが信用を失ってこうなった？それとも別の何かがあった、とか？記憶を読まれたとか？いや、それでもこんなことする理由がわからない。占いか？占いでこうするべきと出た？時系列がわからない。というかまだ盗まれてはいないだろう。オークションはまだ始まってすらいない。
え、ならほんとになんで？ほかの何かがあるの？えっ？？
高谷さんに近寄る。ぐったりとしているが息はある。アンテナを引き抜き、ぺちぺち頬を叩く。
「おーい、起きてよ高谷さん。もう私、いみがわからないよ。」
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八凪(プロフ) - 夜桜琴 氷零さん» コメントありがとございます！励みになります！クラピカ落ち希望ありがとうございます！私もクラピカ好きなので検討してみます！ (2019年2月27日 18時) (
レス) id: 46226bed43 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜琴 氷零(プロフ) - とても面白いです。ありがとうございます。クラピカ落ち希望 (2019年2月27日 13時) (レス) id: 9486bc00be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八凪 | 作成日時：2016年11月23日 12時
