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ねむり ページ14

高谷さんはとりあえずアジトへと戻るようで、顔色の悪いまま去っていった。
ビスケは腰に手を当てて肉塊を見ている。

「コレ、どっかで見たことあるのよね…」
「…え?」

どこだったかしら、と考え込むビスケ。暗黒大陸とかの可能性もある。コートを着て、そこらへんの岩に座って大きく息をついた。
皮の剥かれた人間らしきもの。恐ろしいと感じていたのに、今は全くそんなものを感じない。
ふと、初めに見た時よりも小さくなってきているような気がして、眉をひそめてじっと見つめる。

「……、とけてる」
「…みたい、ね。」

氷のようにじわじわと溶けて地面に吸い込まれていく。しばらくして、もう拳程度しか残らないほどに溶けたのを確認してカタカタと震える。
地面の色は変わっていない。では、どこに消えている?
完全に溶けて消えてからビスケがこちらを向いた。

「……行くわよ、ユキオリ。帰って寝なさい」
「…ん」

立ち上がってのろのろと歩く。
頭が痛い。夢に出てきそうだ。

1日に沢山ありすぎた。大体なんなんだ、あの変なものは。
世界での行方不明者は多数存在するけど、まさかその類か?
昔から神隠しなんてあるし。山に行ったっきり姿を見なくなったってのもある。

…そういえば、ことちゃんは妹に刺されて死んで、こっちに来たんだよね。
心太くんは?性格がガラッと変わって別人みたくなってたけど、それって異世界に移動したから?
高谷さんも死んだって言うし。
何かの条件が揃えば来れるってこと?というか。

わたし、どうやって帰るんだ?

−−

寝なさいとベッドに放り投げられて、柔らかいベッドに沈みながらぼんやりと壁を見つめる。
GIを手にしたところで帰れる保証などない。
同行を持ち出して帰るとか?いや、それならバインダーに記録されていないと出来なかったはず。
手にすれば帰れる?そんなわけがない。

…そういえば、ジンさんは元気だろうか。元気だろうけれど。というかあの人、頭がイっちゃってた私を知ってるんだよな。会うのが少し恥ずかしい。
会うことは無いだろうけれども。

ウトウトとしてきて、ゆっくり目を閉じる。
起きたらことちゃんに連絡して、それからどこかで待ち合わせして、事情を話して……

……………………

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設定タグ:HUNTER×HUNTER , 戯言シリーズ , クロスオーバー   
作品ジャンル:アニメ
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八凪(プロフ) - 夜桜琴 氷零さん» コメントありがとございます!励みになります!クラピカ落ち希望ありがとうございます!私もクラピカ好きなので検討してみます! (2019年2月27日 18時) (レス) id: 46226bed43 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜琴 氷零(プロフ) - とても面白いです。ありがとうございます。クラピカ落ち希望 (2019年2月27日 13時) (レス) id: 9486bc00be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:八凪 | 作成日時:2016年11月23日 12時

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