世界とかみさま ページ11
「この世界は、もうすぐ滅ぶわ。他でもない時空の歪み…あたしたち日本人の介入によって。」
ひどく怯えた様子の高谷さん。とりあえずコートをかける。
「…ありがとう。…あったかいわ」
「そりゃあよかった。…それで？大体あれでしょ、原作が歪みすぎてなんかカチ割れそうみたいな。」
にこりと笑った高谷さんに軽い調子でそう言えば苦笑いされた。
「…まあ、そんな感じよ。ニュース、見たでしょう？無差別殺人。」
「うん。鈴木心太くんのね。あれも？」
「…あの人、シンタっていうの……あの人もそうよ。突然出てきたわ。文字通りぐにゃって歪んだ空から念を覚えた状態と、気が狂った様子で、出てきたの。こう…ぬるって」
「と、トコロテンみたく…？」
笑いを堪えながら聞くとぱちくりと瞬きをしてよくわかったわね、と言った。噴き出した。
「んぶふぁっっ」
「な、なに？」
「し、しんたく…っあ、あだ名は…と、トコロテン！！ふっ…あはははははっ！！」
荒野に私の笑い声が響く。
きょとんとしていた高谷さんの頬も徐々に緩んできた。
「ふ、ふふ…っ」
「はー笑った笑った。気分はど？元気でた？」
「ええ。ありがとう、…零崎さん。」
「どーいたしまして。」
ふ、と前を見た。歪んでいた。
「＿＿＿＿っっ！！！！高谷さん、これ」
「！…ええ、そう、そうよ、こんな感じで、誰かが、出てくるの…っ」
ぐぱりと空間が裂けた。咄嗟に高谷さんを抱えて飛び退く。
ずるりと出てきたのは全身の皮が剥けたヒト。
「ひ、」
「高谷さん、しっかり気を持って。」
コートから解体された暗黒緑色を組み立てながら取り出して構える。
高谷さんも多少震えながらも構えている。
「………？死んでるのか？」
「ぇ…うそ、でも、今」
「オーラがない。」
｢ガガガガゴガガガガ!!!?!!?!?!?!?!!!!アガ、ダパパパパパパパ?!?!?!!!!!!!!!｣
と、急にガクガクと、ガタガタと壊れたロボットのように不可解な動きをしながら奇声を発し、舌をぼろりと出して騒ぐもの。
「ひぃっ！！」
「……っ！！」
ビクッと肩が揺れる。ただ単純な恐怖。
いつからホラー要素が入った？！HUNTER×HUNTERはこんな漫画だったか？！
｢ゴゴゴペェ?!?!!!ァ、アアアッ？！？！ャメェエエエエエエエエ!!!!!!!ニホ、ジィイイイイイイ?!?!!!!!!!!!!ギィアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!｣
ブリッジのままバタバタと向かってくるヤツに暗黒緑色を向けて振り下ろす。
「っ！」
単純な恐怖は消えた。
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八凪(プロフ) - 夜桜琴 氷零さん» コメントありがとございます！励みになります！クラピカ落ち希望ありがとうございます！私もクラピカ好きなので検討してみます！ (2019年2月27日 18時) (
レス) id: 46226bed43 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜琴 氷零(プロフ) - とても面白いです。ありがとうございます。クラピカ落ち希望 (2019年2月27日 13時) (レス) id: 9486bc00be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八凪 | 作成日時：2016年11月23日 12時
