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今日も仕事をいつも通りこなし、帰る支度をする。
小声でなるべく気づかれないように挨拶をし帰ろうとした…が。
｢真島くん、もう帰るの？今日飲み会だよ？｣
という部長の声が後ろから聞こえた。
こうなったら逃げられない。正直全く乗り気ではないが、どうしようもないので飲み会へ赴くことにした。
…
飲み会会場である居酒屋へ入る前に、一応家にいる彼らに連絡をする…と言ってもとりっぴぃはイベントで地方に行っているので、はんじょうくんへの個人ラインだけど。
［今日急に飲み会になっちゃって、帰るの遅くなりそう(＞＜)］
送るとすぐに既読がつき、返信が来る。
［りょー。何時頃帰ってくんの？］
［日付変わる前には帰れるかな、きっと］
その時間には帰りたい、という願望も込めて送信し、私は携帯をしまい居酒屋へと入っていった。
…
３軒もはしごをした飲み会がやっと終わり、会社の人達と別れた後に腕時計を見る。
『まじか…日付回ってる…』
終電ギリギリで帰るなんて東京に来てから初めてだ。とりあえず早く帰らなくてはと思い、連絡しようと思って出した携帯を見ずにそのまましまって家へと急いだ。
…
最寄りへつき、改札を出て駅から家へと歩いて帰ろうとした、その時。
｢おせーよ｣
後ろから聞いたことのある声が聞こえた。
振り向くと、そこにいたのははんじょうくんだった。
『え…なんで？はんじょうくんも出掛けてた？』
｢んなわけねーだろ、ほら帰るぞ｣
そうぶっきらぼうに言い放ち、私を追い抜かしぐんぐんと歩いていく。
(出掛けてたわけじゃないってことは)
先を歩く彼に置いていかれないよう小走りで続く。
『ねぇ…もしかして、ずっと待っててくれたの？』
勘違いだったら恥ずかしいので控えめに聞く。すると、はんじょうくんは前を向いたまま答えた。
｢あたりめーだろ。こんな時間に女１人で歩かせるかよ｣
(いつもだったら｢ちげーよ勘違いすんな！｣くらい言うのに…！)
彼がいつもとは違う反応をするので調子に乗って、もう少し聞いてみる。
『私が心配だったってこと？』
しばしの沈黙。
流石に答えてくれないか、と思ったとき、はんじょうくんが私の方へ振り向く。
｢そうだよ。すげー心配した｣
私をまっすぐ見つめるその目が、その声がいつもとは違って、優しくて、暖かくて。
はんじょうくんは何も言えないでいる私の手を掴み、そのまま家へと２人で帰った。
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かすみ(プロフ) - もう更新されないですか？当時から7年くらい経ったんですね。もし良かったらお待ちしています。 (4月5日 4時) (
レス) @page10 id: e53abe021c (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - GENE家族の続き書いてほしいです！！ (2018年3月15日 3時) (レス) id: bbe45bfa04 (このIDを非表示/違反報告)
sion(プロフ) - ナスさん» ありがとうございます！ (2017年8月24日 21時) (レス) id: 397a2c2754 (このIDを非表示/違反報告)
ナス - おもしろいです！応援してます！ (2017年8月24日 4時) (レス) id: 7eb6630bef (このIDを非表示/違反報告)
sion(プロフ) - にの子さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年8月18日 12時) (レス) id: e37a7295bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sion | 作成日時：2017年8月9日 0時
