鳥籠

・ ページ19

あまりよく眠れなかった





"考えが決まったら教えてほしい"





神山さんの言葉が頭の中を巡っている





わからない…まだ頭の中が混乱しているんだ





1回頭の中をリフレッシュしに行こう





・






・





『…ここから、逃げた方が良いのかな、』





「あれ、高橋さんも起きたんや、おはよう」





『…、神山さん、おはようございます』





なんてタイミングなんだろう、神山さんまで来るなんて





「…昨晩はごめんね、急にあんな話したら戸惑うよね」






『神山さんと重岡さんが伝えてくださらなかったら、私はわからなかったです、ありがとうございます』





「…そう言ってくれて、よかった」





神山さんもきっと此処での生活、逃げ出したとしてもその後の生活に不安があるのだろう





ふと、気になった





なぜ神山さんは、中間さんの正体に気づいたんだろう





神山さんだけじゃない、重岡さん、藤井さんもなぜ知っているのか





私は偶然中間さんの電話の内容を聞き、その後に神山さんと重岡さんから話を聞いて知った





神山さんと重岡さんが逃亡を考えるきっかけは何だったのだろうか





「じゃあ、俺自分の部屋に戻るね」





『待って下さい、』





「…どうしたん」





『1つ気になることがあるのですが、なぜ神山さんと重岡さんは中間さんの正体を知ったのですか、なぜ此処から逃げようと思ったのですか』





神山さんはびっくりした表情でこちらを見つめている





困らせてしまったかもしれない、言い過ぎてしまったのかも





『…ごめんなさい、突然』





「言ってもええよ、長くなってしまうけれど」

〇→←〇

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す