17.“アレ” ページ18
シ)「ご夫人とは真逆なことを仰る」
ア)「ルージュも“アレ”のことはよく分かっている。その上で恐れているんです」
だが僕は違うと、アダムの目が告げていた。
ア)「彼女はどこですか?」
シ)「彼女が何だと言うんだ?」
アダムの口の端がピクリと動いた。
ア)「質問に質問で返さないでいただきたい」
シ)「ならば『教えられない』と答えておこう。貴殿が答えない限り…な」
ア)「僕が誰だか分かって仰られているのですか?」
アダムはそう言いながら、レオナルドから紙を受け取った。そしてどうぞ…と緩慢な動作で僕に手渡した。
シ)「……どういうつもりだ」
そこには、ファントムハイヴ家の使用人全員の個人情報が事細かに記されていた。しかも、スナイパー(暗殺者)…軍人…被験者…その他、やつらの過去まで徹底的に調べあげられている。
ア)「うちのレオは女王陛下秘密情報部(OHMSS)出身でしてね。この程度の情報…図書室で本を探すようなものです」
レ)「…」
ア)「僕の命令1つで彼はどんな人間の情報も手に入れる…。勿論、貴方の近親者も」
にっこりと微笑む。
ア)「意味…お分かりですよね?」
脅しているのだろう。
シ)「ああ。大層優秀な情報屋らしいが、無駄だな。情報だけでうちの執事は殺せない」
第一…と僕は続けた。
シ)「僕は興味本意で貴殿の領域に足を踏み入れようしているわけじゃない。陛下の命令の下で…だ」
ア)「ﾋﾟｸｯ))陛下の…?」
シ)「貴殿もご存知だろう。最近巷を騒がせている、貴族層児童誘拐事件…“changing騒動”だ。調べたが貴殿自身、
大切なご息女が拐われているのではないのか?」
ア)「!」
まさか僕が知っているとは思わなかったのだろう。レオナルドは勿論、アダムも目に見えて動揺したようだった。
セ)「クラウディア・マッケンジー様、6歳」
ア)「…」
セ)「随分とお転婆なお嬢様だったようですね。毎日のようにお外で遊んで、泥だらけになってお帰りになられることも少なくなかったのでしょう?」
レ)「な…「あぁ」旦那様!」
ア)「雪遊びがしたいと…雪を心待にしていましたよ」
セ)「ですが5日ほど前から、この辺りの方々が誰も彼女の姿を見かけなくなったとか((ﾆﾔﾘ」
セ)ちなみに身長は130cm、体重h
シ)そこは伏せろ←
セ)御意←ちなみに、レオナルド様がカツラなのではないかとよく使用人に触れ回っていたようです←
レ)な…っ!?なん…だと…?;←
ア)(バレてないと思ってたのか…)
↑とっくに気づいていた人
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