16.神父 ページ17
Under taker…──＜Aside＞
？)「失礼 どなたかいらっしゃいませんか?」
わたしはカウンターからひょこっと顔を出す。
貴)「……はい」
男の人だった。そこそこ年がいっていそうな白髪混じりの髪に、優しそうな目元…首からは金色のクロスを下げていた。
？)「! 君は…」
貴)「?」
彼は、わたしを見るなり驚いたように目を見開いた。何?
貴)「誰?」
？)「!? あ…いや…私はルロイ。神父です」
貴)「神父…」
わたしはじっと彼を凝視した。何だろう?この人、いっぱい人を背負ってるように見える…。
ルロイ)「お嬢さんお一人かな?葬儀屋さんは居られますか?」
貴)「いるよ。そこの棺の中」←
ア)「言っちゃダメだろ?」←
ル)「ﾋﾞｸｯ))Σ(´□｀;)」←
軋んだ扉が開くと笑うアンダーテイカーが登場。
ア)「お客さんへのサプライズが台無しじゃいか」
貴)「そんなの要らない」←
ア)「手厳しぃねぇ。ﾋｯﾋｯﾋ…!」
アンダーテイカーはひとしきり笑うと、わたしを見て呆然としている神父に話し掛けた。
ア)「あぁ、よぅこそ神父様�・。どうかしましたかぁ?ボーッとして…」
ル)「! い、いえ…!此方でお子さんを見掛けるのは初めてでしたので…その…」
ア)「?」
ル)「この子は…葬儀屋さんのお嬢さんですか?」
ア)「ﾋｯﾋｯﾋ!!まさか�・…。ちょっと訳がありましてねぇ。しばらく小生が預かっているんですよぉ?」
ル)「あぁ!;そうですか」
ア)「・・・」
ル)「すみません。お話が逸れてしまいましたね。明日の葬儀の件ですが…」
ア)「はいはい。じゃあA、奥の部屋で大人しくしておいで?」
貴)「何で?」
ア)「小生と神父様はお仕事だからさ」
貴)「……分かった」
わたしは薄暗い廊下へと消えた。
マッケンジー邸…──＜シエルside＞
ア)「番犬が死神に何の用ですか?」
気付かれていたのか。
笑顔のアダムと怪訝な表情の僕の傍らで、互いの執事が無感動に沈黙を貫いていた。
ア)「ルージュには聞かなければいけないことが山ほどあるな…」
アダムは淡々と呟いた。
ア)「貴殿方が昨日 葬儀屋と共に此方へ訪れていたことは、レオの調べで分かっていました」
レオと呼ばれた執事は浅く頭を下げた。
ア)「でもまさか相手が“裏社会の秩序”とは…驚きです」
シ)「なら なぜ申し入れを受けた」
アダムは朗らかな…しかしそれでいて真剣な笑顔で口を開いた。
ア)「あの少女をお返し願いたい」
Aを?
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