最後の言葉 ページ42
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ーー煉獄side
無限列車の任務は果たした。しかし、上弦の参をあと一歩の所で逃してしまった
――A、冨岡、お前たちは正しかった。竈門少年達は素晴らしい鬼殺隊員だ
「こっちにおいで、最後に少し話をしよう」
「･･･」
「思い出した事があるんだ。昔の夢を見た時に」
俺の生家にある歴代の炎柱が残した手記のこと、竈門少年が言っていた呼吸の事やヒノカミ神楽について何か記されているかもしれない
「煉、煉獄さん･･･もういいですから･･･
⠀呼吸で止血して下さい。傷を塞ぐ方法はないですか？」
鬼の腕が貫通したみぞおちから、ボロっと体が崩れていく
「無い。俺はもうすぐに死ぬ
⠀喋れるうちに喋ってしまうから聞いてくれ」
弟の千寿朗には、自分の心のまま正しいと思う道を進むよう伝えて欲しい
父には、体を大切にして欲しいと･･･ーーそれから
「竈門少年、俺は君の妹を信じる
⠀鬼殺隊の一員として認める」
汽車の中で、あの少女が血を流しながら人間を守るのを見た。命をかけて鬼と戦い、人を守る者は、誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ
ーー「胸を張って生きろ」
己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。歯を食いしばって前を向け。
君が足を止めて蹲っても、時間は止まってくれない。共に寄り添って悲しんではくれない
「俺がここで死ぬ事は気にするな。
⠀柱ならば後輩の盾となるのは当然だ
⠀柱ならば誰であっても同じ事をする。
⠀若い芽は摘ませない」
A、お前は気にするかもしれない。
俺が渡した御守りが、そう思わせてしまう事を許してくれ
「竈門少年、最後にAに伝えて欲しい･･･
⠀帰れなくて悪かった･･･と」
遠くに母上が見える･･･ーー病で亡くなった母の姿
ーー母上、俺はちゃんとやれただろうか。やるべきこと、果たすべきことを全うできましたか？
大地から立ち上る炎に似た陽炎の中で、はっきりと微笑む母の顔が見えた
ーー立派にできましたよ
父と母の子として産まれたこと
心より尊敬するお館様に仕えられたこと
信頼できる仲間に出会えたこと
笑って命を終えられること
＿＿＿＿俺は幸せだった
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有馬(プロフ) - 常田。さん» コメントありがとうございます！同じ作者の方に、そう言って頂けるとは･･･！とても光栄です！更新頑張りますので、宜しくお願いします！ (2019年10月14日 16時) (
レス) id: 3c182f7e4d (このIDを非表示/違反報告)
常田。(プロフ) - 突然のコメントをお許しください。このお話、とっても面白くてハマってしまいました！不死川さんも富岡さんも推しキャラだから、もうヒィヒィですよ！応援しています！更新、楽しみにしていますね！ (2019年10月13日 23時) (レス) id: 89f5f989ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有馬 | 作成日時：2019年9月21日 15時
