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頑張って、と背中を押され、本当に朝イチで家に来てしまった。




まだ8時だし寝てるかな。


それともやっぱり……、



怒ってるよね。



別れる、とか距離置く、とか言われちゃうのかな。






そう思いながらバックから鍵を出して、

重くなかなか動かない手を動かして、ゆっくりドアを開ける。



中に入ると、ガチャガチャと音がして、何となく味噌汁の匂いがする。



きっと閑也はキッチンにいる。







ドアを閉めて、靴を脱いだあとリビングに行けば、

いつも通り朝ごはんを作ってる閑也がいた。







「朝ごはん、いる?」


『い、いる。』


「ん、了解。」





そう言って普通に料理を2人分、盛り付け始めた。




怒って、ない?




いつも通りすぎて逆にどうすればいいか分からない。



それに、昨日あんなことを言った上に飛び出してったのに、むしろ優しい顔で迎えてくれた閑也の優しさに胸が痛んだ。







少しすると、机には向かい合って置かれた朝食。



準備が終わって閑也が席に座る前に、

あの、と少し他人行儀に声を出した。







『昨日は、ごめんなさい。


謝ってくれたのに、さらに私が酷いこと言って、こんなことになって。

私の考えがこどもだった。



本当にごめん。』





もう何を言われるかが怖くて、顔が上げられない。






 

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作者名:菜緒 | 作成日時:2020年11月22日 15時

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