同棲彼氏＃Travis Japan 愛惜編 (ページ23)

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チョコの記憶 Genta.M ページ23

今日この日をドキドキしないで過ごすカレカノなんているんだろうか。

１ヶ月前から雑誌を見て、ネットを見て、色んなものを見て、どれをあげたら1番元太が喜んでくれるんだろう、とずっと悩んでた。
そう思って悩むのも楽しみの1つなんだけど。

それで結局は自分の手作りが1番なのかなって思って、今日に至った。

元太と晩御飯を食べたあと、ここってタイミングでキッチンに行って、ラッピングをしたチョコを取り出す。

ちなみに今回はブラウニーを作った。
あとラッピングもちょっとこだわったり。

席につくと元太が嬉しそうに私を見るから、いつも以上に可愛いなぁって思う。
まるでしっぽと耳が見えそう。

『今年も大好きの気持ちを込めて、バレンタイン。』

「わー、ありがとう！A大好き！美味い！」

『いや、まだ食べてないでしょ？』

絶対美味いじゃん、って目をキラキラさせて箱を開けてくれるから、本当に作ったかいがあったなぁって思う。

白いリボンを解くと、箱から手紙とブラウニーが出てきた。

手紙は少し恥ずかしかったけど、想いを伝えるなら1番だなぁと思って。

元太は私の書いた手紙を手に取ると、手紙を開いて読み始めていた。

「元太へ。改めて書くと恥ずかしいけ……」

『ちょ、ちょっと待って！』

「ん？」

『ここで読むのは恥ずかしいから……』

わざわざ文字で書いたのを声に出して読むなんて、手紙の意味ないじゃん！

手紙の内容を思い出したら恥ずかしくて、顔に熱が集中してるのがわかる。

「んふふ、耳赤くなってる。」

『もー、後で1人で読んでください！』

「はーい。」

ニヤニヤし過ぎ！
こっち見てないでチョコ食べてよ！

私はいつも元太に結局遊ばれてる気がする。

……でも私が乗ってるのかな。

　