・人生万事塞翁が虎_1匹 ページ2
〈nosaid〉
__一杯の茶漬け。
白髪の少年が、ある河川付近に佇んで居た。
少年は橙色の夕日に照らされながら、静かに目を閉じた。
「……一杯の茶漬け。」
__梅干しに刻み海苔…それに
少年は、まだ夕日に照らされ立っている。
「旨かったなぁ…孤児院の台所で、人目を盗んで食った茶漬けは…。」
すると突然。少年は力無く膝から崩れ落ち、四つん這いになった。
顔面が硬い床に当たり…ゴチンっと、痛そうな音が出た。
「駄目だ…腹が減って、タヒぬ……。」
少年の名は【中島敦】。今は訳があってか、餓死寸前の様だ。
敦の服を見てみる。
ボロボロな服に靴。改めて見れば、確かに訳あり少年の様だ。
_敦は元々、孤児院の出の様だ。今は孤児院を追い出され、食べるものも無く。寝床も無く。
そして見ての通り無一文。
敦「だからといって盗みをする度胸も無く、此処まで来てしまった…。」
然し生きる為には、盗むか奪う事しか手段は無い。
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ーー
ー
「出て行け穀潰し!!お前などこの孤児院にも要らぬ」
「何処ぞで野垂れタヒにでもした方が、世間様の為よ!」
ー
ーー
ーーー
ーーーーー
ーーーーーーー
敦「__五月蝿い…五月蝿い…五月蝿い、五月蝿い…
五月蝿あぁぁぁぁぁぁぁい!」
敦は突然、嘆き始めた。
敦「野垂れタヒにだと?僕はタヒなないぞ、絶対に…何としても生き延びてやる!」
その目は闘志に…いや、間違えた。やる気に満ちていた。
敦「よし、この次に通りかかった奴を襲ってソイツから金品を奪ってやる!」
爛々と、危ない光で輝いている目で辺りを見回す敦。
ふと、気配を感じ取り振り向いた。
__が、
ブオォォォン
けたたましい音をたてながら、バイクが通り過ぎて行くだけであった。
敦「流石にアレは…無理だ。空腹じゃあ追いつけない。次!」
またもや敦は、何かの気配を感じ取り堤防の上に視線を向けた。
其処に居たのは
『え、急に振り向いた!?…あの、お兄さん大丈夫?』
黒髪黒目の、少年_小鳥遊Aであった。
何故此処にAが居るのか。それは遡る事数十分前
164人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
( ◜◡◝ ) - 更新頑張って下さいね!応援してます! (2022年9月18日 0時) (レス) id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
( ◜◡◝ ) - お茶漬け食べてるとこで思い出しました…( ◜▿◝ )中也の声やってる谷山紀章さんは永谷園の鮭茶漬け一択なんだそうですよ?( ◜ω◝ ) (2022年9月18日 0時) (レス) @page32 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
虎の実況席(プロフ) - ててってーてってててさん» 有難う御座います!ネタを頑張って考えて、更新も頑張りますね! (2021年10月15日 17時) (レス) id: 1ad4b84e65 (このIDを非表示/違反報告)
ててってーてっててて - あなたは神だな(確信) 更新されててすごい嬉しかったです! 一話一話おもしろい!更新ふぁいと〜 (2021年10月15日 15時) (レス) @page40 id: 98a70de313 (このIDを非表示/違反報告)
虎の実況席(プロフ) - 狼煙さん» ありがとうございます!!無事に更新出来ました!ご心配•応援ありがとうございます! (2021年10月7日 7時) (レス) id: 1ad4b84e65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:虎の実況席 | 作成日時:2021年9月15日 0時