トラとチューリップ_2

一体なんなの ページ24

、




ぐいっと引かれた手首。

引っ張られた先にいたのは
今ある意味会いたくなくて、疑問が多い人で



『トラファルガー………さん…』



｢…降りるぞ｣



『え？！ちょっとまっ、私はキッドたちとっ…』



有無なんて言わさず、
清水寺とは程遠い駅で降りた。


しかも、キッドたちに何も言わず
はぐれたまま。


ああ、ナミたちに怒られそうだ




、





相変わらず無言のまま、
そして手首をつかまれたまま


トラファルガーさんはこちらを向くことなく
ずっと歩き続けている



『一体なんなの』


ぼそりとつぶやく


もちろん相手には聞こえない程度に



｢…｣



ピタッとトラファルガーさんが足を止めた。




そして、振り返り



｢話がある｣



そういえば、気にも留めていなかったが
気づいたら周りは森みたいな場所だ。



いやでも、鳥居があるから…


人気のないところに連れてこられたようだった。



少しの不信感に警戒心を強めた。




『なんですか、話って』



静かな空気の中、私は言った。

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