バ イ ト 青 春 【赤】

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さっき中村に捕まったコンビニまではそんなに距離はなくてすぐにたどり着いた。



『う〜ん、迷うなあ』



宮近「おまえいつもバニラじゃん(笑)」



『いや、バニラにも種類があるのよ』



宮近「一緒じゃね？」



『全然ちがう！』



2人でアイスのコーナーを覗き込んで
結局私はミルク感強めのバニラ、宮近はよくある棒付きのソーダを選んだ。



『なんだ、宮近も食べたかったんじゃん』



宮近「いや、外思ったより暑すぎて食いたくなった(笑)」



『うそだ〜』



宮近「うるせーな(笑)」




そう言ってレジにさっさと歩いって言ってしまった宮近は、私の分のアイスも買ってくれた。



『ごめんね、はいお金』



宮近「いいよ、こんくらい」



『え〜、借り作りたくない』



宮近「100何円でネチネチ言ったりしねーよ(笑)」



『あのときアイス奢ったからバイト代われ！とか言わない？(笑)』



宮近「言わねーよ(笑)」



『じゃあ、ありがとう！』



宮近「ん、(笑)」




おしゃべりしながら並んで中村の家まで歩き出す。

肩と肩が触れ合いそうな距離感がちょっとドキドキした。





宮近「あ、映画停めてくるの忘れてたね」



『あ、ほんとだ、まあいいや、うちで録画してるし』



宮近「そんな見たかったやつなの？」



『なんか、続編やるじゃん。それ見に行きたいなーと思って』




宮近「あー、なるほどね。あれ俺1個目しめと映画館で見たよ」



『え？そうなの？あ、でも宮近あのシリーズ好きだもんね』



宮近「うん、いつも見に行っちゃう」



『私も久々に映画館行きたいなー、いつも金ローでやるの待っちゃうし(笑)』




宮近「じゃあ、あれの続編一緒に見に行こうよ」




『えっ』






また心拍数が上がった気がした。

なんでもない話の流れでの突然のお誘いだ。




宮近「嫌？」



『え、嫌じゃないけど、しめちゃんと行かなくていいの？』



宮近「うん、なんか前つまんなそーだったし」



『なんか想像つく(笑)』



宮近「そう(笑)だから2人で見に行かね？」




…ふたりか、




『…いいよ』




宮近「よし(笑)」




前までだったらなんとも思わなかったけど、ふたりって緊張するな、



だけど私はちゃんと彼のことを考えたいと思ったんだ




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