トラ男さんとお泊まりすることになりました。【トラファルガー・ロー】 (ページ33)

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主人が行ってしまってから、ローさんはドアをバタンと閉めた。

「まさか、食料を頂けるとは…助かりましたね！」

ロー「あァ。」

ローさんは返事をしながら、貰ったバスケットとワインをテーブルに置いた。

「ワイン2つも頂いちゃいましたけど、ローさんってお酒強いんですか？」

私はテーブルに置かれた2本のワインを見ながら、ローさんに問う。

ロー「まァ…ぼちぼちだ。」

そう言ってローさんはソファにドカっと腰掛けた。

私は今日は飲まないつもりだから、この2本、ローさんが1人で飲むことになると思うんだけど…

…海賊だし、船長だし、これくらいどうってことないのかな？

と、ひとりで色々考えながら私も隣に座った。

「もう19時ですし、ご飯食べますか？」

ロー「あァ、そうする。」

ローさんの返事を聞き、私は主人から貰ったバスケットを広げ全てテーブルの上に出した。

思ったより量があるみたい。

主人は2人で食べるには充分すぎるほどの食料を入れてくれていた。

…もちろんパンも。

「ローさん、パンお嫌いでしたよね？もし良かったら代わりにお肉沢山食べてください！」

そう言って私はお皿に野菜やお肉を取り分けた。

それを見るなりローさんは眉間に皺を寄せながら

ロー「いや…………………食う。」

と言い、パンを手に取った。

「えぇ、食べれるんですか！？」

驚いた…

あんなにパンが嫌いだったはずのローさんが、食べるだなんて。

チラッと様子を見てみると、さっきよりも更に深い皺を眉間に寄せながら、ゆっくりと口元にパンを移動させていた。

額に汗をかきながら、手は震えている。

……本当は嫌いなままだけど、頑張って食べようとしてるんだ。

えらい、偉いよローさん…！！

頑張れ！

心の中で応援しながら見ていると、ついに

パクっ

ローさんがパンをひと口頬張った。