トラ男さんとお泊まりすることになりました。【トラファルガー・ロー】 (ページ30)

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【貴方side】

「ん……あれ？」

気がつくと私はベッドの上にいた。

どうやら本を読みながら寝てしまっていたみたい。

ロー「…起きたか。」

目が覚めたと同時にローさんから声をかけられた。

「す、すみません…気がついたら寝てしまっていたみたいで。」

そう言いながらローさんの方を見ると、ローさんはソファに腰かけながら昼間に買っていた医学書を読んでいた。

あれ？そういえば私も、ソファで本を読んでいなかったっけ。

でも今はベッドにいる…

…もしかして。

「あの、ローさん。もしかして私のこと、ベッドまで運んでくださいましたか…？？」

恐る恐るローさんに聞いてみる。

するとローさんは本を閉じて立ち上がり、私の目の前まで来て止まった。

「…？」

ロー「……随分とよく眠れたみたいだな。」

ローさんはそう言って私の口元と頬を手でなぞった。

「っ！？」

私の顔がｶｧ、と熱くなっていくのがわかる。

もしかしてヨダレついてたってこと！？

私は急いで鏡の前に走り自分の顔を確認した。

「あれ…？何もついてない。」

鏡の前できょとんとしている私を見て、ローさんは

「冗談だ。」

と言ってフッ、と笑った。