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私がローさんの顔を覗き込むと、
ローさんは私から目を逸らして
ロー「……無理だ。」
と答えた。
あれ？そうなんだ。
「港、結構近くないですか？」
ロー「いや……この距離ですら能力を発動しようとすれば、体力を全て持っていかれる。」
んん？記憶違いかな……？
「でも、ローさん、たしか前、結構おっきめな……ルーム？作ってませんでしたか？ドレスローザの時とか！」
ロー「………………能力者は雨にも弱ェんだ。」
ローさんはそう言ってついにそっぽを向いてしまった。
能力者が雨に弱いのは完全に初耳だ。
ルフィやロビンはシャワーも浴びるし、ブルックやチョッパーだって雨にぬれても平気だった気がする。
「あの…うちの能力者のみんなは、雨、平気なんですけど、人によるんですか？？」
私が素朴な疑問を抱き再びローさんに問いかける。
すると
ロー「……うるせェな。」
「っ、！？」
ローさんは突然私と唇が触れるか触れないかくらいの距離にまで近づいてきた。
私は驚いてソファの上で体勢を崩してしまった。
「な、何ですか！？」
私はローさんに当たってしまわないように、咄嗟に自分の口を手でおおった。
それを見てローさんは
ロー「……黙らせてやろうと思っただけだ。」
と静かにいいながら元の位置に座り直した。
「っ…………」
やっぱり今日のローさんは変だ。
余りにも距離が近過ぎて、私の心臓が鳴り止みそうにない。
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作者名：きぬ | 作成日時：2023年9月20日 22時
