21 ページ22
バタン、と浴室の扉を閉めて私はその場に立ち尽くした。
私の心臓はまだドクドクと鳴っている。
なんか急に私への距離が近くない…？
ローさん、今まであんな感じだったかな？
思い返してみても、今まで特にそんな様子はなかったように思う。
いつも周りに人がいたからなのかな……
うーーん…………
「……よし、さっさとお風呂沸かそう。」
考えてばっかりいてもかえって意識してしまうと思った私は、
出来るだけローさんのことを考えないようにしながら浴槽にお湯を張った。
作業を終えて浴室を出る。
ローさん、ちゃんと服きたかな……？
そんなことを考えながら部屋に戻ると、ローさんは足を組みながらソファに腰掛けていた。
服は……ちゃんと部屋に置いてあったパジャマに着がえている。
それを見た私は
「良かった……！」
と、思わず声を漏らしてしまった。
ロー「何の話だ。」
ローさんはソファに腰掛けながらこちらに目を向けた。
「い、いえ！なんでも。あ、お風呂入れてきました！」
ロー「あァ…助かる。」
「いえ！…私も着替えてきます！」
私も濡れた服のままいるわけにはいかないので、脱衣所に行きパジャマに着替え、また部屋に戻った。
今日のローさんは少し距離が近くて、私も妙にドキドキしてしまう。
その為、近くにいたらまた向こうのペースにのみ込まれそうで____
私がそんな事を考えて部屋の隅で突っ立っていると、
ロー「何してる…座れ。」
とローさんがポン、とソファの空いているスペースを叩いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 385人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きぬ | 作成日時：2023年9月20日 22時
